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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第131話 猫と風の妖精の命運
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の索敵スキル自慢はどうでもいいから、早く先を言いなさい!」
『ぅ……、おほん! そのまま、地下道に入って、5分くらい歩いたところで、妙な2人と密会してたんだよっ! そいつらも透明マント使ってるみたいでね。それを脱ぎ捨てた姿は……、なんとコイツはびっくり! サラマンダーじゃないですか!』

 妙な芝居がかかる物言いは置いといて、その事実が本当なら、これも驚くべき事だ。

「ええ? でも、あのマントじゃ、ガーディアンは誤魔化せないでしょう? 町に入った時点で着られてる筈よ。サラマンダーなら特に……っ!!」

 直葉は はっとして思わず立ち上がった。レコンはそれを感じ取った様に、電話越しで頷く。

『……リーファちゃん、勘付いた? それで正しいよ。あいつら、《パス・メダリオン》を装備してたよ』

《パス・メダリオン》

 それは、通商などで、テリトリーを訪れる他種族プレイヤーに厳しい審査の上で与えられる通行証アイテムだ。悪用防止で、譲渡不可、執政部の限られたものじゃないと言う代物。当然、中枢の一角を担っているシグルドにはその権限がある。発行権があるのだ。

『こいつは間違いなくアタリだと思って、続けて聞き耳をたててたら、そいつらさ! リーファちゃんにトレーサー付けたとか言って、更にそれだけじゃなく……実は今日、領主のサクヤ様が、ケットシーと正式に同盟を調印するってんで、極秘で中立域に出てるらしいんだよ!』
「あ……、なるほど、それで領主館に旗が出てなかったのね」

 直葉の呟きに、被せる様にレコンは喚いた。

『シグルドのヤツ! サラマンダーの大部隊にその調印式を襲わせるつもりなんだよ!!』
「な……!!」

 直葉は一瞬息を詰めた。
 ことによればもう戻らないと言う覚悟で、直葉はシルフ領を出てきたつもりだった。だが、その最大の理由はシグルドの言葉なのだ。……シルフ領は自分にとっての故郷と同義であり、サクヤは敬愛する領主。

 領主になる以前からも仲が良かった。リタも含めて……。

 少なかったとは言え、リタと共に空を飛び、狩りをし、遊びに行ったのは、間違いなく5本指に入る思い出だ。寂しがり屋……と言ったら、火の玉が飛んでくると思えるが、そんなリタがぶっきらぼうながらも、表情を緩めていた。あの思い出そのものを壊されてしまうと、込み上げてくる焦燥のままに、直葉は、リーファとなり、マイクに怒鳴りつける。

「そっ、それを早く言いなさいよ!!」
『だから、最初に大変だって言ったじゃないのさぁー』
「要領を得ないのよ! アンタは!! だから、まっ先にいっつも殺られちゃうんでしょ!!」
『うぅ……』

 情けない声で言うレコンは置いといて、さらに続ける。

「で、それ、サクヤに知らせたの!? まだ、時
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