暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第130話 妖精のお味は?
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んな時、リーファはどうしても聞いてみたい疑問が沸いてきて、口にした。

「その……、味とか、したの? サラマンダーの……」

 あの巨体になって、その牙で、大きな口でガブりと噛んでいる姿はリーファも見ている。だから、聞いてみたかったのだが、直ぐに後悔することになった。

「……ちょっと焦げかけの焼肉の風味、歯ごたえ……」
「成る程、ウェルダン以上ヴェリィ・ウェルダン以下の焼き加減の肉って事か……」
「ちょ!! や、やっぱいいわ。言わないで!」

 2人共が同意して、話が盛り上がる前に、リーファは止めようと手をぶんぶんと振った瞬間。キリトは、その手を不意に掴んで。

「がぉぅ!! ……ばくぅっ」

 一声、わざとらしい唸り声をあげると、大きく口を開けて、キリトはリーファの指先をぱくりと加えた。

「ぎゃ―――――――っっ!!」

 途端にリーファの悲鳴が木霊する。

 そして、次には、ばちこーーんっ!と言う破裂音が地底湖の水面すらも僅かに揺らしていた。

 その光景を見たドラゴは、苦笑いをし、リタは、本を片手で持ち、もう片方の手で耳を塞いでいた。



「いててて……」

 リーファに思いっきり、張られたホッペを摩りながら、とぼとぼと歩いていた。

「さっきのは、パパが悪いです!」
「ほんっとだよ! 失礼しちゃうわ! 次やったら、ぶった斬るからね!」

 リーファとユイが口を揃えてそう言うが、ドラゴには判らない。

「そんなに怒る事……なのか?」
「当然ですっ!! 女の子にしたんだからねっ!!」
「はぁ……、馬鹿っぽい」

 リーファが、人差し指を立てながらドラゴにそう言う。
 
「っ……。」

 その瞬間、ドラゴの脳裏に再びあの映像がフラッシュバックしていた。



『もう、■■■君が、女の子にあんな事言ったからですっ!』



 頬を膨らましながら怒っている彼女。……怒っている筈なのに、その瞳の奥は優しくて、そして愛おしい。


――……愛おしいと言う感情、そして言葉。


 素直に、自然と出てくる様になっていた。それが、この顔の見えない少女に向けられていると言う事も……。そして、同時に『怖い』と言う感情も、同時にドラゴの胸中には生まれていた。



――……サニーの事が頭を過ぎったから。



 そして、それが過ると同時に、暖かい温もりが身体を包んでくれる様な感覚になる。



――……抱え込まないで。



 その言葉と共に……。


 そして。

「ドラゴさん?」
「っ……。あ、ああ、どうした?」

 不意にユイに話しかけられたドラゴは、やや驚いていた様だが、問題なく話す事は出来ていた。人前
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