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ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第130話 妖精のお味は?
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の炎が消えたのを確認したら、即座にOK出してた」

 リーファの説明を聞いたユイもやや呆れる様に言う。その隣でいたリタも。

「……何だか、身も蓋もありませんね」
「はぁ、男ってそんなもんよ。……バカっぽい」
「そうか? 良い手じゃないか」

 ドラゴだけは頷いていたが、女性陣達には蔑視の光線を浴びせられた。……等のキリトもドラゴも全く怯むようすを見せず、サラマンダーの男と共にグッと頷いていた。



 そして、話してみると、随分と饒舌な男だった。



「――今日の夕方かな?ジータクスさん。あ、さっきの魔法隊のリーダーなんだけどさ、その人から携帯メールで呼び出されてさ。オレ、飯食ってたけど、強制招集だっつって、断りきれなかったんだ。んで、入ってみたら3人を10何人で狩るって作戦だっつうじゃん。……正直、イジメかよ!?って思ったけど、昨日カゲムネさん達をやった相手だっつうからなるほどな……って」
「カゲムネ? それは誰だ?」
(ランス)隊のリーダーだよ。あの人はシルフ狩りの名人なんだけどさ。昨日は珍しくコテンパンにやられて逃げ帰ってきたんだよね。……あんた達だろう?」

 その言葉を聴いて、思い返すのは昨日、初めて出会った時の事。リーファを3人掛りで強襲していたメンバーの1人だろう。リーファとキリト、ドラゴは視線を交わしていた。

「名人って言う割にあっさりと殺られちゃったって事。カゲムネ……ってどっかで聞いた事ある名前だったけど、思いっきり現実主義な奴よね。仮想世界だって言うのに」

 勝てない相手には、早々降伏する。無茶な真似は絶対にしない。自分に正直で、そして慎重な男だった、と記憶している様だ。

「リタが覚えてるなんて、珍しいね?」
「……調べ物してたら、ケンカ売ってきたのよ」
「あ……、あんたってよく見たら……し、シルフの大魔法使い(マギステル・マギ)っ!?」
「ん? マギ? 何それ」

 サラマンダーの男は、目を見開いていた。その名前は、サラマンダーにも轟いている。
当然だろう。
 かつて、何人かが炎で炙られたと言う話があったのだから。火の妖精だと言うのに風の妖精に燃やされたと言うのだから、『馬鹿話だ』と、正直思ってしまうのだが、それは噂の類じゃないと言う事も直ぐに理解した。

 少し規模の大きいサラマンダーとシルフの戦いになった時、あの魔法使いに炙られた、それを目撃した者達がいるのだから。

「リタの異名よ、異名」
「……はぁ、やめてよね。背中が痒くなるような呼び名は」

 リタは、やれやれと首を振ると興味なさそうに、視線を外し、ご愛用の魔道書に視線を落とした。その仕草も、恒例だ……と言うより、何時ものことだとリーファは思い、そしてドラゴもそう考えていた。

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