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大統領の日常
本編
第三十六話 首都戦4
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壊力はすさまじいものであった。後にペルシャールは、自身の書いた本にこう記している。”彼らが通った後には敵艦の残骸だけが残り、彼らを目にした者は皆逃げ出すか降伏していた。彼らは味方であれば心強いが、もし敵であればまさに死神であっただろう”。
後に第一艦隊にビッテンフェルトが異動した際、この艦隊はそのまま第一艦隊第二分艦隊となって、ビッテンフェルトのもとで戦い続けることになる。彼らにとって、自分たちの司令官はビッテンフェルトただ一人なのである。

「撃て撃て!勝利の女神はお前たちに、下着をちらつかせているぞ!!」
艦娘たちが聞けば”この糞提督!”という言葉が飛ぶに違いないいわゆる”お下品”な言葉を使い、艦隊の士気をさらに高めると、ビッテンフェルトはさらに攻撃を強化するように命令し、前衛部隊50隻をを薙ぎ払うように突破すると、後方から迫った310隻のキルリデン艦隊の本体に突撃していった。

「前衛を突破した敵艦隊が突撃してきます!」
「半個艦隊程度の敵に何を手間取っている!前衛艦隊の状況は!?」
「中央突破をされたようで指揮系統が混乱しています!」
「巡洋艦ファイチェリーが戦艦ディーケットの撃沈を確認、脱出者はなし!第二分艦隊司令エディック少将は戦死の模様!」
「副司令官ウェーリック准将が指揮系統の統一を図っています!」
「くそっ、全艦両翼を伸ばして包囲陣形を取りつつ攻撃!」
「しかし、それでは中央突破をされてしまう恐れがっ・・」
「中央突破を仕掛けてきたら中央は後退して両翼で敵を側面から挟撃して殲滅すればよい!」
確かに俺が成功していればビッテンフェルトの艦隊は壊滅していただろう。しかし、ビッテンフェルトの突進速度は、キルリデンの予想を裏切った。

「て、敵艦隊が急速に突撃してきます!」
「よし!中央は後退!両翼はそれぞれ90度反転して敵を側面から攻撃!」
各部隊は命令通りに動いたが、ビッテンフェルトの艦隊の突進速度が中央の後退速度より速く、加えて両翼の艦隊が攻撃するころにはビッテンフェルトの艦隊はすでに中央の艦隊の際前衛と衝突していた。

「敵艦隊の突進速度が速すぎて後退間に合いません!」
「両翼の回頭間に合いません!」
「馬鹿な!」
「閣下、敵の艦隊は高速の艦艇のみで構成されております!戦艦や空母も配備されている我が艦隊では敵を振り切れません!」
「高速艦のみの編成だと!?ちぃっ、少しの間持たせろ!そうすれば両翼と敵を挟撃できる!」
キルリデンは必死に持ちこたえようとしたが、ビッテンフェルトの突進の前にはなすすべもなく粉砕された。
「だめです!敵の攻撃が激しく戦線維持不可能!」
「戦艦エリルデーン撃沈!空母ノイシュタット大破炎上中!」
「第一戦隊の損害7割!統制がとれない状態です!」
続々と悪い知らせ
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