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もし俺がFate/Zeroの世界でランサーのマスターになった場合
第十六槍
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「たくっ……朝から呼び出しとかマジ迷惑……」

昨日のちょいバトルから一夜明けたその早朝。
聖杯戦争では異例の聖堂教会から召集がかけられた。

今は使い魔の一匹を教会まで走らせている途中である。

そういや、原作的に言えば、キャスターがセイバー達と接触したんだっけか?
あのキャスターの根城には先に待ち伏せさせていた使い魔がいるため、監視は大丈夫だったが、キャスターが現れたことでアサシンがキャスターの根城を発見してしまう。
あの間諜の英霊と名乗るアサシンのことだ。俺の使い魔が見つかるのは時間の問題だろうからもう監視を止めさせて家に戻ってこさせた。

と、そんなことは別にいい。

『昨今の冬木市を騒がせている連続誘拐事件の犯人がキャスターとそのマスターであることが判明した』

使い魔の目を通して語るのは今回の聖杯戦争の監督者である言峰璃正神父。名前から見てわかる通り、綺礼の類縁、父である。
……ま、監督者のくせして、裏では遠坂家と繋がってんだから信用がおけるとは言えないよな

今回、彼が召集をかけた理由はこうだ。

キャスター達が行っていることは非道で許しがたい行為であるため、監督者としての一時的なルール変更を行う。
各マスターは今すぐ戦闘を中止し、キャスター討伐に向かえ。
見事にキャスターとそのマスターの討伐が確認されたなら、その者に報酬として追加の令呪を一画プレゼント! ということだ。

追加の令呪があれば、間違いなく他のマスターよりも優位に立てる。なんせ、あれだけで莫大な魔力を秘めているのだからな。
一画だけで、軽く俺の魔力保有量を上回っているんだから。
……ま、俺も人では考えられないくらいの魔力は持っているがな

『さて、何か質問はあるかね? もっとも、人語を話せる者だけに限らせてもらうが』

笑顔の璃正神父のその声を皮切りに、他マスターの使い魔達が一斉に動き出す。
まあそりゃ、人語なんて普通は話せないわな

『んじゃ、しっつも〜ん』

『ぬおっ!?』

まぁ、普通は、なんだけども。生憎、俺はあまり普通ではないみたいで

『おいおい、あんまり驚かないでくれよ、監督者(笑)さん。人語を話せればそれでいいんだろ? 何で驚くんだよ。あ、予想してなかったのねごめんごめんすまそ。で? 放心してるとこ悪いけど、質問OK?』

この召集については分かっていたため、わざわざ他の使い魔との視覚回路を切ってこの一匹に集中したのだ。一匹に限れば、使い魔を通して念話も可能! 俺、有能!

ちなみに、この挑発的口調には、朝のはよからよびだしたエコヒイキヤロウへの侮蔑が大いに含まれております。

『……君は』

『おう、名乗っとくぜ監督者(笑)。ランサーのマス
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