第八章 反転
第2話 現れる乱入者
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絹旗「超どういうことですか?」
滝壺「えっとね、もうこちらの目的は大いに達成できたからって……」
麦野「あの原田って野郎か?」
滝壺「うん」
麦野「チッ……」
上条「(フレメアって確か……何回か会ったことあるあの子だよな?)」
麦野は少し考え込むと、再び滝壺達の方を見た。
麦野「帰るぞ」
滝壺「うん」
浜面「……いいのか、これで」
絹旗「……不意に落ちませんが、ここは超退散するとしましょう」
真那「……帰るんですか?」
真那の問いに、浜面が足を止めてこちらに顔を向けた。このまま理由を話さずに帰るのはマズイと思ったのだろう。
浜面「こっちも何の利害も無くあんたの兄貴を殺そうとした訳じゃねぇんだ。こっちも人質を取られててーー」
麦野「浜面。それ以上言うな」
浜面「……わりぃ」
しかし、それは麦野によって止められた。
麦野「……それと、そこの女」
真那「……私のことでいやがりますか?」
麦野「あぁ。……その、なんだ」
麦野は真那に背を向けたまま静かに言った。
麦野「悪かったな。お前の兄貴を殺そうとして」
この時、浜面と絹旗と滝壺がとても驚いた表情をした。
浜面「は?え、ええぇぇぇ!!?」
絹旗「む、麦野が超謝った!!?」
滝壺「……いちだいじ!」
麦野「ぶっ殺すぞテメェら!!」
あぁ、先程までの緊張感はなんだったろだろうと思えるぐらいの日常感があった。
真那「それはお互い様ですよ。ですが……麦野さんでしたっけ?案外可愛いところあるじゃないですか」
その時、緑色の閃光が真那の顔の横を通り抜けていった。
まるで「殺すぞ」と言ってるかのよう。
真那「……怖っ」
上条「ははは……削板はどうするんだ?」
削板「俺も帰るわ。見るもんみたし、満足だ」
上条「そうかい」
削板「カミジョーはどうすんだ?」
上条「連れ去られた大事な仲間を取り返しにいく」
削板「根性あんなぁ。頑張れよ」
削板が右手の握りこぶしを前に出した。
上条「おう」
上条も合わせるように自分の拳をコツンと叩きつけた。
麦野「そういやお前の名前ってなんだっけ?」
真那「崇宮真那です」
麦野「崇宮……?兄貴と苗字が違うじゃねぇか」
真那「仕方ありません。家庭の事情と思っておいてください」
麦野「……」
真那「と言っても、彼は『崇宮士道』の頃の自分を覚えていないようですけど」
麦野「変な話だな」
真那「……」
それを聞き終えると麦野一行は学園都市へと帰っていった。
削板もいつの間にかいなくなっていた。
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