第八章 反転
第2話 現れる乱入者
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か?」
上条「……」
絹旗「せ、精霊……?」
浜面「な、なんだそりゃ……」
麦野「……何をさっきから言ってんだ?」
真那「精霊……?いや、そんな……ありえないです!」
様々な想いがある中、上条はゆっくりと立ち上がり、言って見せた。
上条「……いいぜ」
その時の彼は、上条当麻とはまた別の誰かのようだった。
上条「見せてやるよ、精霊の力ってやつを……」
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ーーー
ーー
ー
微かに地面が揺れた。
僅かに風が吹いた。
こんな些細な変化しかなかったのかもしれない。
誰もが気のせいだと見逃すような『揺れ』
それは、
今の″彼″の姿を見ていなかったら、の話だが。
ツンツンしていた髪は力を無くしたように降ろされ、ストレート髪になっている。身体自体にはあまり変化はないが、ピンク色のオーラがあり、それでも、男なのでとても精霊には見えない。
削板「……これが精霊の力ってヤツか?何が変わったのかイマイチ分かんねぇけど」
上条「軍覇。悪いことは言わねぇ。この状態の俺と戦うのはやめとけ。痛い目に合うだけだ」
削板「ハッ!誰に向かって言ってんのか分かってんのか?」
上条「あぁ。″だからこそ″、だ」
削板「……根性あんなぁ。じゃあ俺も根性出して本気でやるか」
そして、
大きな力と力のぶつかり合いがあった。
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ーー
ー
勝負を終えた時には既に上条当麻はいつものツンツン頭に戻っていた。
解析不能の削板の力と正体不明の上条の力のぶつかり合いはこの大地を揺るがすほどの威力があった。
しかし、その力がぶつかり合った時、
削板の身体が真後ろに吹き飛ばされたのだ。
つまり、この勝負を制したのは上条。
二人がどこまで本気を出していたのかは分からないが、削板はこの結果に満足なようで、
削板「……なるほどなァ。いいもん見せてもらったぜ」
これから特に戦う気はないようだ。
上条「それで?あんたらもまだ戦うのか?」
麦野「……」
浜面「ど、どうする?」
絹旗「これは……超ヤバい気がします」
三人が険しい表情すると背後から一人の少女が近づいてきた。
滝壺「むぎの」
麦野「……どうした?お前は遠くで見てろって言ったろ?」
滝壺「これ以上はやってもむだ。今すぐやめて」
麦野「……オイ、発言には気をつけろよ。いくら滝壺でもーー」
滝壺「フレメアが解放された、ってさっき電話きた」
麦野「何っ!?」
浜面「解放されたって……」
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