第八章 反転
第2話 現れる乱入者
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麦野へ斬りかかる。
麦野「チッ!」
それをギリギリのところで躱す。
そこからは『原子崩し』で作った盾で何回か防いでいるが、レプリカとは言え伝説の剣の一つ、『村正』の威力に盾は数撃で破られてしまう。
真那「(遠距離型の能力に補うように近距離戦の格闘スキルが高い。ですがそれさえ封じればこっちに勝機が……!)」
相手の力を細かく分析し、確実に勝ちに行く戦法。
しかし、
麦野「テメェのやりたいことは読めてんだよ」
まだ、彼女はすべての力を出していなかった。
麦野はポケットから一枚のカードを取り出し、それをフワッと空中に上げる。
真那「……え?」
『原子崩し』をそのカードに向けて放出する。
麦野「『拡散支援半導体』」
カードに当たると同時、『原子崩し』は何十本と拡散した。
その内数本は真那へと一直線に向かってる。
真那「くっ!?」
一気に振り払おうと下から上に一気に斬り上げるが、全部は防ぎきれず、一本たけ肩に命中してしまった。
真那「がっ……」
背後での爆発音も気にする暇もなくその場に倒れ伏してしまう。
真那「(油断、しました……まさかあんな奥の手があるとは……。今から本気を出してもこのザマでは勝てる気が……)」
相手の出方を伺いながら、これからの戦法を考えよう。
そう結論づけてゆっくりと立ち上がった。
だが、麦野はこちらを見ていなかった。
上条がいる方向を、なぜか見ていた。
あっちはあっちで激しい戦闘を繰り広げているはず。
麦野「何であの野郎がここにいる?」
真那もそちらを見ると何故かでかい岩が突き刺さっており、そこに立っている一人の少年が目に入った。
真那「あの人は……誰でいやがりますか?」
誰に問いかけたのか分からないその言葉は、ドカッという音によってかき消された。
ドカッ!と削板は岩を叩きつけて割って見せた。
少しの砂埃と岩の破片が飛び散る中で、彼はゆっくりと上条当麻の方へと近づいていく。
削板「久しぶりだなカミジョー」
上条「……そうだな」
削板「さっそく見せてほしいんだけどよぉ」
上条「見せる?何をだ?」
ピタッと止まり、腰を低くして戦闘態勢に入る。
削板「精霊の力ってヤツをだよ!」
一瞬にして上条の腹下に潜り込み、勢いを殺さず殴る。
上条「ぐはっ!?」
何もすることができず一気に吹き飛ばされる。
勢いを殺せぬままゴロゴロと地面を転がり、壁へ勢いよく激突する。
上条「……っ」
削板「どうした?根性ねぇなあ。その程度
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