九校戦編〈下〉
九校戦十日目(1)×無頭竜潰しでの詳細報告
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お待ちなさいな」
「そうさせてもらうよ響子。ではいただきます」
玄信の部屋に来ていた俺に対して、響子は昨日からの今までやって来た事のお礼として今日の朝に作ったと言える料理を食べていた。部屋の主である風間少佐は、どこかの誰かの密談に出掛けていたので戻ってくる間にお礼という二度目の朝食を食べていた。
俺は結構食べる方なので、手作り料理を食べてからデザートを食べていた所であった。昨日までの九校戦についてや今後の事についてを会話しながら、飲み物を飲んでいた所で四人が戻ってきた。
「お待たせしまい申し訳ないですな織斑少将」
「いやいい。待っている間に響子手作り料理を食べていたからな。それより幸典はどうした?」
「大型輸送車に乗せている無頭竜幹部らとジェネレーターの引き渡しを行っている。山中軍医少佐として、自白剤を持ちながら取り調べをしているそうですよ」
響子は立って敬礼で、俺は座りながら敬礼していた。玄信と烈は正面に座り、連は俺らの隣に座り、繁留は俺の隣に座った。
「昨夜は本当にご苦労様でした」
挨拶も簡略化してから、そう切り出した烈だった。
「やっと警戒心を強くしないで済むので、任務から解放された気分だ」
「私と烈も聞いていましたが、流石は一真様ですな。殺害されたかと思いきや生きているのですからな」
「昨夜は貴重な実戦データが取れたので、僕としては良い実験材料にはなりました。直線で約千二百メートルで、あの距離で対人狙撃が出来る長距離魔法のデータは中々手に入らない。超長距離精密射撃が本来のスタイルで、OTH(over the horizon)狙撃も熟す一真さんにとっては物足りない距離だとは思うけど、僕にとっては満足の行く観測結果だった」
ちなみにOTH(over the horizon)とは水平線狙撃をも熟す事であるから、俺にとってはどんな距離であったとしても超長距離射撃はお得意である。
「まあそういう事なので、昨夜の土産については国際警察や公安と内情からも予想以上に満足していたそうだ。一真さんは任務を果たしたのですから、これにて任務を終えてからしばらくはご自由となりますな」
「犯罪シンジケートのトップや幹部らの情報に、それ程の価値でもあったのか?」
昨夜相手に電話をして、長々と証拠を語らせた事であった。まあこの後黙秘であったとしても、既に話したので黙秘をしても意味が無い。
「織斑少将も知っての通り、無頭竜がただの犯罪集団ではない。『ソーサリーブースター』についてはどのくらい知っていますか?」
「フェルトから聞いた通りなら、簡単に言うなら魔法増幅装置だろうね。起動式を提供するだけでなく、魔法式の構築過程を補助する機能も持つデバイスの一種。魔法師が、本来持っている
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