第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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い。頼めるなら……、もし この子がここを通ったら、保護しておいてもらいたいが」
「それなら、お安い御用だよ。僕も心配だからね」
メナドは笑顔で了承をしてくれた。 そして、その後は後で合流すると、再び確認しあって、その場を離れた。
「さて、ランスはどう出るか……、オレは一応参加証は得られそうだが」
ユーリはランスの事を少しだけ考えていた。が、直ぐにやめる。
「ま、アイツは問題ないだろう。……運値に関しては間違いなくオレよりも高いし。ひょっとしたら、誰かのをよこせ、って言って盗ってるかもしれないし」
強奪は、流石にやめさせたいモノだが……、参加証とはコロシアムの参加証。腕に自信がある者が集う場だ。……ランスに襲われても死にはしないだろう、と一先ず置いといた。
置いといていいのか? とも思ったが 今は最善を尽くす事を優先させる。
『こんな心配もランスと行動を共にしてからだなぁ』と何処かため息も吐きながら。
「ん……、そうだ。剣の鞘が、少し壊れてるんだったな。久しぶりに《あきらめ》にいくか……。修繕が見込めるなら 頼むか。もしくは代えを」
ユーリは、剣を取り出しながらそう言っていた。抜刀術を多用する戦闘スタイルだから、鞘にも負担が行き易いのだ。そして、不備があれば、剣速が鈍ってしまい、戦いの呼吸と言うものも鈍ってしまうから、危険だといえるだろう。
これから、戦う事を考えたら尚更だ。
ユーリは、そのまま 街の中央よりやや東方向に位置する武器屋《あきらめ》へと向かっていった。
〜武器屋 あきらめ〜
ものの数分であきらめへと到着したユーリ。
「さて……」
鞘を取り出しつつ 《あきらめ》内へと入っていこうとした時だ。何やら不穏な気配を感じ取ったのは。
「……?」
何処か、殺気立っている。そして 喧騒も聞こえてくる。ここの店主の性格を考えたら、武器屋と言えども有り得ない事だ。何度か通っていて、お得意様になっているからよく判る。
「……邪魔するぞ」
ユーリはゆっくりと扉を開いた。その先には胸糞悪い光景が広がっていた。
それは、ユーリが入る数十秒前の事。
無遠慮に掴まれている手首、その痛みに店主である《ミリー》の口から小さく吐息がこぼれていた。
「へ、っへへへ……、こいつはラッキーだな」
「物騒なもん扱っている割じにゃ、無防備な店でしたね。兄貴」
「ああ、オレ達は《限りある明日に備えての盗賊団》。初のおお仕事にしちゃ、幸先がいいぜ」
荒くれの盗賊が2人いる。以前壊滅させた盗賊団と似たような名前を名乗っているのを訊いて、思わず失笑してしまう。
「……意外とポジティブと言うか、堅実な名前の強盗ですね」
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