第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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お願いを訊いてもらえないかな?」
メナドは予想外のことを言い出していた。軍人が参加している、と言う事は訊いたことが無かったから、まさかメナドが持っているとは思っていなかったのだ。
……軍に入る前に得たのだろうか?
「本当か。構わない。どうすれば良いんだ?」
願ったり叶ったりの状況だから、直ぐに首を縦に振った。ランスの幸運スキルが少なからず伝染したとでも言うのだろうか? あまり運に頼りすぎるのは良くないから、慢心はしないが。
「えっとね、頼みごとっていうのが、ここから見えるあのマーガリン英雄墓地で、最近ゾンビが現れるらしいんだ。退治を手伝ってくれたら、参加証はユーリに譲るよ。……このコロシアムは、結構レベルが高いから、僕はユーリの腕を見ておきたいからね。(……怪我なんて、させたくないし……)」
「成る程。ゾンビ、ね。……墓地だから、仕方が無いと言えばそうだが、珍しいな。城下町内部でモンスターが現れるなんて」
ユーリは、腕を組みながら考えていた。確かに、死者が眠る地には、それなりに思念が漂い、集まりやすい。だけど、人の多い場所には、集まりにくいと言うのが霊系のモンスターだ。……それが、街中であるのなら、尚更だ。
「そうなんだ。以前もその、あったんだけど、最近は頻発しててね。夜に出現するらしいから、丁度僕の勤務外だし……。それで、どうかな?」
「ああ、引き受けるよ。それで 譲渡してくれるのなら、お安い御用だ。ありがとう」
「って、まだ 僕 あげてないって。お礼は全部解決してからで良いよ。それに……お礼を言うのは僕の方だし」
メナドは照れながらそう言っていた。
「じゃあ、夜にマーガリン英雄墓地でまちあわせ、でね」
「ああ。判った。……そうだ」
ユーリはある事をメナドに訊くことにした。
それは、ヒカリの事をだ。あまり、リーザス側の人間に訊くのは避けたかったが、人を見る目は持ち合わせている。街の人の為にモンスターを率先して狩ろうとしている彼女が、加担しているとは到底思えない。門番であるのなら、尚更だ。
「ん? どうしたの?」
「訊きたい事があった。……この子の事、知らないか?」
「ん……?」
メナドに1枚の写真を見せた。それは、ヒカリの顔写真だ。
「この制服は、パリス学園の女の子、だね。……ん、見た事はないけど、どうしたの?」
「ああ、ここ最近、学園から失踪したらしくて、な。……学園側から、軍に要請とかは無かったのかと思って」
「ええ! それは大変じゃないか。んっと、……門番だから、なのかもしれないけど、僕の耳には入ってないよ」
「そうか、ありがとう」
「うん……、僕も手伝いたいんだけど、動ける時間が限られてるから……」
「いや、構わな
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