第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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リは、あのゾンビエルフとの1戦の影響だろう、と判断をしていた。
「あ、ユーリ。ありがとう。……その、これが約束のお礼だよ」
そう言うと、メナドは、コロシアムの参加証を差し出した。
「こっちこそ、ありがとう。……参加証の入手難度を考えたら、こちらの方がありがたい」
ユーリは受け取ると、礼を逆に返していた。ランスの様に、強い幸運がある訳でも無い。せいぜい人並だと思える。今回ので十分すぎる程だった。
「う、うん……、それともう1つ、これはさっきの……」
メナドは、目を逸らせつつ、ユーリに言った。
「ありがとう。あのゾンビから助けてくれて。……嬉しかった」
「……仲間、だろう? 共に戦ったらもう」
「う、うんっ!」
その言葉を訊いて、メナドは花開く様に笑顔になった。
そして、その後。
「じゃあ、また……」
「ああ」
「何か、僕にできる事があったら、遠慮なくいってね」
「そうだな。……その時は、宜しく頼む」
「うん!」
メナドとユーリは別れていった。
メナドは、ユーリの方を見て。
「……守られるのも、悪くない、か。ほんと、だね。女の子扱いをしてくれたのも、僕初めてだ……」
ユーリの事を想う。
「歳、なんて関係ないよねっ! ま、また、機会があったら良いな……」
メナドは……、最後の最後まで、ユーリの歳を分かってないままだった。
……自分よりも歳上なのに。
〜リーザス城下町 酒場≪ふらんだーす≫〜
ランスは、何やら酒を煽っていた。
本人はそれ程強くないくせに次々と飲む。
「がははは! これが、オレ様の実力だぁ〜!」
「ランスさん。しっかり……。大丈夫ですか?」
パルプテンクスはランスの肩を摩りながら水を持ってきた。これ以上は止めといた方が良いとの判断だ。親父さんは早い段階で、そう思っていた為濃度をかなり薄めていた。
「はぁぁ……ここにいたのかランス」
入り口の方から声が聞こえてきた。声の主はユーリだ。その言葉からどうやら、暫く探していたようだ。
「お〜、きた様だな! 我が下僕よ!」
「誰が下僕だ。……口調が変わってるし」
「がははは! オレ様の実力を判ったかー。持っているモノが違うと言う訳だ、がははは!」
そう言うと同時に、1枚の紙をばんばんと叩きながらそう言っていた。勿論、それはコロシアムの参加証だ。
「はいはい。ほら、オレもだ」
ユーリも取り出した。同じ参加証を。
「む……? なんだと! なぜ貴様がそれを持っているのだ!」
「お? 口調が元に戻ったな」
ランスを見て、軽く笑う。ちょっぴり溜飲も下がる想いだ。
「さて
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