暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第1章 光をもとめて
第6話 リーザスの少女達とコロシアム開催
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 武器を封じられ、最早防御する事もできない。その凶悪な一撃を受けてしまうのかと思ったメナドは、思わず小さく叫びをあげてしまっていた。
 触腕が迫ってくる。……が、それがメナドに届く事はなかった。

「死んだのは、確かに同情する。……が」

 メナドとゾンビエルフの間に、割り込む影が1つ。

「……生きている者に嫉妬するのは頂けんな!」

 裂帛の気合と共に放たれるのは、ユーリ渾身の居合。抜刀した刃さえ見えず、気がついたら、もう既に、納刀されていた。

「ぎゃぁぁぁぁ!!」

 そして、ゾンビエルフは、斬られてしまい、絶命していた。

「成仏しろよ。……残念だが、死んでも 安息は得られないがな。……アイツ(・・・)に還っていくだけだから」

 ユーリの攻撃で、完全に絶命をするゾンビエルフを見て……メナドは驚いた。

「す、凄い……、勝っちゃった」

 メナドが驚き、見開いていた解き、ユーリは、戦闘体勢を完全に解き、メナドの方へと向かった。尻餅をついてしまっている彼女に手を差し伸べる。

「大丈夫か? メナド」
「う、うん……」

 差し出された手を握るメナド。そして、立ち上がる。

「よし。目立った外傷は無いようだ」
「うぅ……、ごめん、ユーリ。僕偉そうな事言って、こんな……」

 メナドは申し訳なさそうにしていたが、ユーリは首を横に振る。

「確かに、勝負はしていた。が、共に戦う以上は仲間だ。……仲間を助けるのは当たり前、だろう? それに」

 ユーリは、メナドの頭を軽く叩き。

「普段は、軍人だ。人を守る立場だ。……だけど、たまには、守られるのも良いさ。……メナドは女の子なんだから」

 そう言って笑った。

「え……、え? そ、そんな、僕、女の子、だなんて……」
「? いや、どう見てもメナドは女の子だろう? 女の子じゃないと、なんだって言うんだ? ……魔法で姿を変えているんなら、話は別だが」
「い、いやいや、そんな事無いよ! で、でも……、僕は、ガサツだし…… 男の子みたい、だし……」

 メナドは少しモジモジとさせながら、そう言っていた。でも、ユーリは逆に首をかしげる。

「ん? ガサツ、なのか? 十分魅力的な女の子だと、オレは思うんだが……」
「え……?」
「まぁ 人の見方で変わるとは思うが、オレはそう思うぞ。それだけだ」

 ユーリの言葉に、メナドは言葉を失った。これまで、女の子扱いをされた事なんて、一度も無かったから。
 そう、これが初めて、だったから……。



〜マーガレット英雄墓地・入口〜


 2人は戦闘を終えて、戻ってきた。メナドはまだ心ここにあらず、だったが 墓地の外にまできた頃には、もう大丈夫そうだ。
 ユー
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