書の守り人
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し広げる動きに堪えられずとろりと溢れたものが、ぽたぽたと男の足に滴り落ちる。
「はぁ あ……っ?」
くたりと堕ちた体を長椅子に寝かせて両足を大きく広げ、男が自らの服を取り払う。早く来て欲しいと疼く場所に男の顔が寄せられ……予想外の感触に汗が噴き出した。
「やあ! そん なのっ やめっ」
水を飲む猫のように、男の舌が開いた襞を上へ下へ忙しなく舐める。硬くなった突起にも乱れた入り口にも吸い付き、粘る水音が薪の燃える音を掻き消して耳の奥に貼り付く。
「ゆる し て! も、やぁあ!」
下腹部が激しく脈打って、全身がガクガクと痙攣する。足先が宙を蹴って、両手が男の髪を乱す。
「あっ! んああぁ……んっ!! は……ぁあ……っ」
心臓が止まるかと思うほどの息苦しさを越えて、涙でくしゃくしゃになった顔を両腕で隠した。
「セレイラ」
「……っ!!」
男が覆い被さる気配と同時に、熟れた入り口を圧迫する質量を感じた。期待に目を開いた瞬間、ドンッと中程まで一気に貫かれ、激痛と圧迫感で喉まで押し潰される。
「ぁう……ぐ……」
ぐりぐりと抉りながら侵入る男の顔は、優しい声とはまるで違う。生きたまま腹を裂いて臓物を喰らう非情な獣そのものだ。
「い……、や……っ いやあぁぁっ!!」
衝動が褪めていく。歓喜が恐怖にひっくり返る。
何をしているのか。何をしていたのか。自分は何故、男に触れて欲しいなどと思ったのか。
「止めて! やめてぇぇ!!」
痛い。苦しい。汚い。怖い。嫌だ。嫌だ。嫌だ!
「やはり可愛いな、セレイラ」
「やっ やだやだや……ッ! あ、あっ」
男の動きが変わる。内側を抉り、掻き乱して、溢れるものを掻き出していく。
じたばたと暴れる両腕を座面に縫い付けて、容赦無く腰を打ち付けてくる。
何度も、何度も。
「あ あっ ん ぅ……ぐ んっ ンッ」
痛みが薄れ、次第に擦られる事に慣れてしまう。心の底から気持ち悪いと思っているのに、侵入を許した内側が、男を逃がすまいと勝手に収縮する。
「ぁ あっ い や いやッ……あッッ……!!」
男の動きが速くなる。感じる質量が大きくなって……体の奥の奥に熱が広がった。びくっと跳ねた顎に、少しだけ呼吸を荒くした男の唇が落ちる。
「あ……ぁ……」
どうして。
どうしていきなり、こんな事になったのだろう。
ただ日記を読んでいただけなのに。いつもと変わらない一日だった筈なのに。
見上げた男の顔が愉悦に歪む。開いた口が首筋に当てられて……
「永遠にお休み。可愛いセレイラ」
チク、と鋭い痛みを感じて直ぐ、世界が闇に呑まれて……消えた。
暖炉の火は消えているようだ。
窓から覗いて見た限り誰かが居る様子は無いが、長椅子の
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