暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第127話 ゲームでも遊びでもない
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慮すれば2乗、3乗したとしても不思議じゃない。
その中で、正確に詠唱文を選んでいるのだ。

 一言一句、間違える事なく、選び組み合わせていく。

 その膨大な数、恐らく何百、何千通りもの詠唱文ができる事だろう。それを全て覚えている……、と言うのだろうか?

「……あんたは、一体っ」

 リタは、そう思わずにはいられなかった。平然と詠唱を続けているのだから。

「リタっ!!」
「っ!!」

 無数に存在する俊敏で獰猛な獣がいるのに、リタは立ち尽くしている様だった。その隙をつかれ、攻撃されようとしたのだが……。

「ふんっ!!」

 素早くドラゴは接近し、剣で撃退する。一撃で、その狼の身体は2つに分かれ、炎となって消滅した。

「今は戦闘中だ、油断するな」
「わ、わかってる! もう、油断しない!」

 リタは、気を取り直し、鞭を振るった。リーチも長く、しなる攻撃は通常攻撃でも範囲攻撃となる。
二匹纏めて、叩きつける事ができ、吹き飛ばす事が出来ていた。油断しないと言った言葉に嘘偽りは無いようだ。それ以降は、攻撃も防御も文句なしだったから。


「……よし、リタ! そこを離れろ!」

 準備が出来た様で、ドラゴはリタに叫んだ。

 本来、通常戦闘で、魔法による攻撃はそこまで広範囲で放つものではない。何故なら、近接戦闘をしている仲間達に当たれば、ダメージこそは通らないが、偶発ヒットとして、認識され障害物扱いとなる。即ち、偶発ヒットしてしまった、プレイヤーの行動の全てがキャンセルされてしまうのだ。
アイテムの使用や移動、そして通常の攻撃。それらが、全てキャンセル……途中から強制的に無かった事にされる。
 その上、遅延も起きてしまう為、はっきり言って、広範囲の攻撃魔法はパーティプレイでは、デメリットの方がでかい場合が多い。大規模なBOSS戦をする際は別だとしても。

 だが、今回の場合は 2人のみ、という事もあり、そして 相方が見たいと言ったから、と言う理由がある為だった。

「……言われなくても離れる、と言うより逃げるわ……。あんなの見たら……」

 リタは、苦笑いをしつつその場から素早く跳躍し、離れた。すぐ傍にまで……迫ってきているから。

 隕石の様な、人間大程の塊が迫ってきてるから。

 流れ星の様に輝き、瞬いてる星であれば、幻想的で良い……と思うが、あれは違う。……現実世界の天災を目の当たりにした気分になってしまうのだ。すぐ頭上に隕石が現れるなど……。

 狼達も、気づいた様だが時は既に遅く……。

“ずどぉぉぉぉぉんっ!!!!”

 一発の隕石が、降り注いだ。
 それは、着弾点に爆風と火柱を発生させ、衝撃波を生み、地表にクレーターを作った。基本的に、大地も破壊不
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