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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
独白
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なるのだろうけれど、それこそ誰に相談すればいいのかわからない。
まあ、ほって置けば治るだろう。
そう見切りを付けて、俺は部屋を出た。
それから、ふと思い出した昨夜のことを考えながら工房まで歩いた。
数分もかからず、工房に着いた。
だけど、少女の姿はそこにはなかった。
昨日の一件で、顔を合わせるのが気まずかったのだろうと思ったけれど、どうしたのだろうかと、何故か思わずにはいられなかった。
どうしたのだろうか八割と清々した二割の気分でいたけれど、すぐに清々とした気分は、物足りなさに取って代わっていた。
我ながら馬鹿馬鹿しくも周囲を見回してしまう。
だけど、結局少女はいないと再確認することになっただけの俺は
静静
(
しずしず
)
と工房に入った。
あいつのことだから何事もなかったように出てくるだろうから対策を考えないと、なんて思いながら。
◆ ◆ ◆
工房に入ってまず、炉に火を入れる。
それからは、手慣れた手順で精錬モードに切り替えて、木炭を
焼
(
く
)
べるように鉱石の山から適当に選んで、炉に放り込んだ。
それから少ししてお馴染みの形に成形されたインゴットを取り出していく。
すると、取り出し終えるのを見計らったように、背後の扉が軋む音で来訪者を知らせてきた。
それ見ろ、来ただろう、と思って振り返った。
「今度は何を――」
しかし、振り返った先にいたのは少女ではなく、朱髪の神だった。
「あら、ノックしていないことに何も言わないの?」
ニッコリとした笑みを浮かべるヘファイストス様を見て、俺は思いがけず、一瞬固まり、
「あ、いえ、もう無駄だと思っていますので、ははは」
どうにか取り繕うことに成功する。
「ふふっ、傷付くわね」
その俺の返事にヘファイストス様は全然傷ついたような風もなく、笑う。
「それで、今日はどのような御用でしょうか、ヘファイストス様?」
俺はヘファイストス様はしばらくいるだろうと思い、炉の火を消して言った。
「今日は用があるの。あなたも知っているはずよ」
「?」
笑うヘファイストス様に訊いた俺は、ヘファイストス様の返事に首を傾げた。
「覚えていないの?例の直接契約を申請してきた人物に工房を突き止められたから、何か対策を練るって言ったじゃない」
「ああ、そうでした」
言われて完全に思い出した。
ていうか、主神様の申し出を忘れるとは何たることかって感じだけど。
「俺の方は………………すいませんが、何も思い付きませんでした」
忘れていたとは言え、一応何度も考えていたたけれど、何一つ策が思いつかなかった。
こうなるとヘファイストス様が考えてくださ
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