第百十八話
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ザさなのだがまあそれは抑えて。五重塔から傘みたいな部分を全部切り落とした棒を、怪力を用いて引っこ抜いて両手で構える。もろそうな部分はすでに即席工場で作り出した部品で補強済み。この後に使う権能も把握してるし、うん、問題ないな。
『して、そのようなものを作ってどうするつもりだ?』
「こうするんだよ!!!」
そして、声の方向に向けてぶん投げた。投げ槍の要領で。思いっきり。
『・・・・・・は?』
そして、神が状況を理解できて内っぽい声をあげているのをよそに舞台袖の大役者を使ってジャンプ力を得て、並列して忘れ去られた雷神の雷槌を発動。両手で握って空中で回り、遠心力まで全部乗せて。
「ウオラァ!」
元五重塔に叩きつけ、再加速。おまけで雷も纏ったんだけどそれはどうでもよく、重要なのは『十分な硬度』と『十分な重さ』をもつ槍が『十分な速さ』で敵の方向に飛んでいった、ってところ。これなら・・・
『って、あぶな!?』
「チッ・・・当たらなかったか」
ただまあ、やっぱりそう簡単にはいかないみたいで。
音からして雷でも当てたんだろうけど、俺の視界の外側でしっかりと壊されたらしい。惜しかったな・・・うまいこと行けばあれで少しは傷をつけられたかもしれないのに。
『いやぁ、危ない危ない、助かった・・・』
「ホントになんともなさそうだな・・・」
『うむ、正直助かったぞ』
誰に対していってるんだよ、俺の作戦がちんけすぎたってか?
『しかし神殺し。お前はあれだな、勝つためには何でもやる、にしても制限がなさすぎやしないか?』
「そうでもねえだろ、神殺しなんてみんなこんなもんだ」
『・・・ハ、ハッハッハッハッハ!それは面白そうだな!』
なんでコイツ、心底楽しそうなんだよ。ムカつくな・・・考えてることが、全く同じで。
そんなことを考えながら、俺は雷を乱射して、向こうもそれにこたえる。余波が出てる気はするけど、まあそんなことはどうでもいいか。
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