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その電車から、降りてはいけない
気づくのが遅かった
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んの「行ったらダメだ」の返信には、あまり目を通さなかった
ただ、一つ、目に止まったのは、あの説明してくれた人の返信

「あなたからは、生きた気配がしない」
「もう気づいたほうがいい」

助かりたい、助かりたい、早く早く助かりたい
音が聞こえるのに、人がいないわけないじゃないか。早く助けてもらおう
家に帰って、早く帰って、友達に行けなくてごめんって謝って
おいしいご飯食べて・・・・水飲んで・・・・
・・・・涙が、涙が止まらない

考えたくなかった、でも、気づいちゃったんだ
あの電車に乗った時からしていた嫌な気配を思い出した
そして、無人の電車を歩き回ったとき、見たんだ。黒い人のような塊がたくさん座っているのを
それに、わかってた、生年月日と住所がわからない時から、ほかに何も思い出せないことも
気づいちゃったんだ

わたしはもう、しんじゃってるってこと

だって、生きた心地がしないんだ。自分が生きている気がしない
この電車は、異世界に行く電車。どちらかといえば、あの世
あのまま電車に乗っていても、降りていても、私は元の世界には帰れないんだ
だってもう、自分の名前も思い出せないんだ。もう無理なんだよ
歩いているのに、異常に眠い。私は最後の力を振り絞って、駅に戻った
そして、駅の椅子に座って。眠った・・・・
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