第1章 光をもとめて
第4話 明日がなかった盗賊団
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確かだ。
「なんだぁ! てめえら!一体何処から湧いて出た!」
「いちいち答えてられるか。それに、口を開くな。……耳障りだ」
一番近くにいた男が大声でそう言っているが、ユーリはただただ冷ややかな、いや 冷徹な目を向けていた。
「貴様らが為に溜め込んだ金品! 全て貰ってやるぞ! がははっ! 今日までご苦労だったな!」
「はぁ? たった2人でか? ここまで忍び込んだのは褒めてやらんでもないが、舐めすぎだろ? オレ達の機嫌を損ねる前に、とっとと消えな」
だが、2人の思惑はまた別にあった。
ランスは言葉どおり、奪うつもり満々だが、真の目的は捕らえられている少女。それをこの状況で馬鹿正直に話してしまったら、人質にとられ最悪命までとりかねないのだ。少女は何人かいる。減った所でどうとでもないと。……男達の下衆さから想像するのは難しいことじゃない。
ランスもここまで話せば、それに乗っかる形になった。元々、少女達からお礼(セッ○ス)も受け取るつもりだったから、傷でもついたら大変なのだ。
「ぅ……ぁ……?」
「だ、だれ……? また、ひどいこと、するの……?」
「じ、じぶんから、するから……痛いこと、しないで……」
新たに現れた人物の影を見た少女達は更に怯えていた。
まだ、人数が増えたと言う事はそれだけ欲情、性欲も増えたと言う事だからだ。事実、先程も別の盗賊団のメンバーがあらわれて、更に過激になっていたから。そして、その身体は所々に傷があり、まだ年端もいかない少女、幼さの残る少女もいた。
その少女の中には破瓜の痛みがまだまだ残っている者もおり、トラウマになってしまっているようで、自分から下腹部へと手を伸ばしてきている。
そんな彼女達を見て、年齢などお構いなし、寧ろ可愛ければ何でも良い、と言った奴等の言葉が聞こえてくるようだった。この手の屑に会うのは初めてではないが、心底胸糞悪いは共通点だった。
「……殺るか。こいつ等には《死》以外考えられんな。視界に入るだけでも不愉快だ……。ランスはどうだ?」
「当たり前だ! 世界中の美女、美少女は全部オレ様のもの。将来までその予約は埋っているのだ!……なのに、こんなにしやがって……。」
「優しく対応してりゃ付け上がりやがって! おら! 殺っちまおうぜ!!」
まるでゴミを見るような目もそうだが、何よりもたった2人で向かってくる事に逆上したのだろうか、5人の男達は一斉に散開した。
「よぉし! とっとと殺して経験値だ! それに奥にはまだまだ 美少女が居るようだからな! さぁ、さっさと、行け 下僕1号!」
「……名で呼べっての。さて」
向かってきた男達を一頻り睨んだ後、ユーリは剣の柄を握り締めた。
「……滅殺だ」
「さっさと経験値だー!」
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