第1章 光をもとめて
第4話 明日がなかった盗賊団
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たしの玩具として完成させてあげようとしているのよ」
人間を玩具呼ばわり、それも幼気な少女をだ。……やはり、胸糞が悪くなるのは仕方が無い。
「あまり口を開かない事だ。……下衆が」
ユーリも一歩前に出た。だが、ランスは早速剣を抜き去ると。
「オレ様だと言ってるだろうが。女の子をその意に反して攫ってきて、、道具を使っていたぶり続けてるただの変態を退治するのは!」
ランスも人のこと……と無粋な事は言わないでおこう。
流石に、刃を向けられたライハルトも黙ってはいない。
「ったく、わたし達、限りない明日戦闘団に楯突こうなんて……」
腰から引き抜いたのは、2本の剣。二刀流がこの男の戦闘スタイル。
「おいたが過ぎるわねーー!!」
間合いを詰め、攻撃してくるライハルト。ランスもそれに反応し躱す。ランスを狙った一撃だった為、ユーリは問題なく回避。
ライハルトは、次々と、その二刀で左右から攻め立てる。ランスは、その攻撃を掻い潜り、一撃を返す。
「ちっ、ちょろちょろと すばしっこい野郎め!」
「ふん! 減らず口は、1000枚オロシがお望みかしら!?」
互いに向き合い、決闘スタイル、と言う所だろうが。
「……オレもいるんだがな」
ユーリのことはすっかりと忘れ去っているランスと、そしてライハルト。横から一撃でも入れればあっさりと終わりそうなのだが、それしたら、ランスにまた煩く言われるのは判りきっている。
「まぁ……、今の内に彼女を助けておくか」
そう言うと、拘束されている少女の所へと向かっていった。
そして、ランスはというと、剣を鞘にしまう。
「な、なんの真似よ!」
突然の武器放棄も同然の行為を見て、驚きを隠せれないライハルト。だが、ランスは大真面目だった。にやりと笑うと。
「ランス……すとらーーーっしゅ!!!」
叫びながら、その豪腕を活かし、思い切り剣を振る。その勢いで剣から鞘が、まるで弾丸の様に飛び、ライハルトへと向かっていく。
だが、そこは腐っても団長だ。虚をつかれた攻撃だが、正確に弾道を見切ると。
「舐めないでよ!!」
二刀の剣で防ごうとするが。
「煉獄……」
「っっ!!」
その刹那、異様な気配を背後に感じた。明確な殺意を向けられた、当てられた。全身を針で突き刺される様な悪寒が襲う。
その気配にたじろいでしまった間に、ランスの放った鞘が、ライハルトの額の中心に直撃。
「ぎゃっっ!!」
「しめた! とどめだ! らぁぁぁんす! あたたたぁぁぁぁっく!!!!」
最後の一撃は、いつも通り。素早い相手であれば、避けられるおそれがあったのだが、額に一撃を入れられ、昏倒しかけてい
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