第1章 光をもとめて
第4話 明日がなかった盗賊団
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に出てきた。
「へぇ〜 可愛いコ達ね。おまけに元気だときた。 あたしは副団長のネカイ。気軽におねーさんとでも呼んでちょうだい。可愛らしい僕たち」
「ぐふぐふ、チャンスがあれば……うひひ」
「あはは、やらしい顔しちゃって。正直なコ。ま、嫌いじゃないけどね」
あくまで笑顔を絶やさないネカイ。間違いなく自分達が新入りではないと言う事は判っている筈なのだが、警戒すら全くしていない様だ。いや違う それを見せていない様だ。
「何か、困った事があったら遠慮なくあたしに言いなさいよ。 ね?」
そう言うと同時にウインクまでする。どこぞの盗賊団の副団長と言う器には収まりきらないだろう印象を得た。
「がははは! なら、ヤらせろーー!!」
ランスはランスで楽観的。いつも通り。
美女を見かけたら、ムラムラ来るのが止められない様子であり、ネカイに飛びかかるのだが。
「うふっ……?」
軽く、妖艶に、妖しい笑みを魅せるネカイ。最小限の動きで、そして 皮一枚の距離で、ランスを躱した。ランスは、恐らく彼女の身体をすり抜けたのではないか? と一瞬錯覚しただろう。それほどまでに、鮮やかに素早く。
「どわぁっ!」
ランスは、勢いよく壁と正面衝突し、倒れてしまった。ギャグっぽい感じだったから、回復の必要などは無いだろう。
「で、キミもあたしとヤリたいの?」
「いや、遠慮をしておくよ。……それよりも、オレ達は この部屋に入りたいんだがな」
ユーリは、軽くその挑発とも言える笑みと言葉を一蹴。それを見たネカイは軽く笑った、今度は普通の彼女の笑み。
「へぇー……、可愛いじゃない。アナタ」
そう言うと、ユーリが指さした扉の方を見た。団長の部屋を。
「ああ、団長のライハルト。最近攫ってきたお気に入りの子と一緒に、ずっと部屋に篭って遊んでいたわね」
ネカイは、そちら側にはまるで興味がなさそうに、本当に、つまらなさそうにしていた。
「何ぃ! 攫ってきた!!」
ランスは、起き上がると同時に、拳を握りこんだ。
「クソっ! 羨まし……じゃなく、けしからん! でもなく、やっぱり羨ましい! と言うより、オレ様以外の男がそんな真似は許せん!!」
「ほんっと、自分に正直なコよね〜。ま、ノックしたくらいじゃ返事しないでしょ。アイツ、夢中になってるみたいだし」
ネカイは、手をパタパタとさせながらそう言っていた。ランスはムカついたのか、扉を再びノック……じゃなく、殴りに行く。無駄だと判っていても、邪魔をどうしてもしたいのだろう。
「はぁ。……それで、どうやって入ればいい? 中にいるコの事を考えたら、あまり手荒な事は出来ないんでな」
ユーリは、そんなランスを尻
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