第14話 嫉妬
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。
つまり、とんとんは相当な権力者の関係者であることが分かる。
そして、建物の中を歩き、ある部屋に入ったとんとんとバサラと呂布とその犬たち。
ちなみに途中建物の中で何人かとすれ違うが、犬たちの姿を見て驚いている様子であった。
部屋の中を見ると目の前に大きな机があり、その上には細い竹の束や筆が乗っている。
その机の前にとんとんが行き、バサラたちの方を向いた。
「バサラさん。呂布さん。ようこそ我が城へおいでくださいました。
そしてバサラさん、呂布さんに謝罪したいことがあります。」
「謝罪?なんだあ?」
「・・・?」
とんとんの言葉にバサラと呂布が首を傾げる。
「それは、あなたたちに偽名を名乗ってしまったことです。
実は私はこの并州の刺使を任されています。
城下に出る際に本名を名乗ってしまったら、お忍びで出る意味がありませんし、何よりいらぬ争いの元を作ってしまうかもしれません。
そのために偽名を名乗っていました。
本当にすみませんでした。」
そう言ってとんとんはバサラと呂布に頭を下げた。
「別に気にしてねーよ。だから頭上げてくれよ。」
「・・・恋も気にしてない。」
「ありがとうございます。
改めて自己紹介させてください。
私は性は董、名は卓、字は仲穎です。
よろしくお願いします。」
「おう、よろしくな。」
「・・・よろしく」
「はい。あと一つお願いがあるのですが、真名を預かっていただけませんか?」
「いいのか?」
「はい、バサラさんなら。あと、呂布さんにも預かって欲しいのですが、どうでしょうか?」
「・・・うん、預かる。この仔たちの面倒みてくれる人なら、悪い人じゃない。」
「ありがとうございます!バサラさんはいかがでしょうか?」
「ああ、いいぜ。おれは真名は無えから好きに呼びな。」
「あ、ありがとうございます。私の真名は月と言います。」
「・・・恋の真名も月に預ける。」
こうして、とんとん改め董卓、真名を月の自己紹介が終わった頃にこの部屋の扉を開く音がした。
「月!」
そう叫んで部屋に入ってきたのは緑色の髪を三つ編みにしていて眼鏡を掛けた小柄な少女であった。
その少女は、月とバサラたちの姿を目にし、バサラたちを何者なのかと疑うような視線を投げた後、月に視線を戻し、月のそばまで歩み寄る。
「月!どこに行ってたのよ!出かけるなら、僕に一声かけてよ!心配したじゃない、もう〜。」
そう言うが、言葉や態度から本当に心配していたのがはたから見ているバサラたちにも伝わる。
「心配かけてごめんね、『詠』ちゃん。どうしても城の外の様子が見たくて、出て行っちゃった。」
「だからって、黙って出て行くこと無いじゃない。」
「でも詠ちゃんのことだから、事前に言ったら外に出るの許してくれないか大勢の護衛
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