第1章 光をもとめて
第3話 盗賊団アジトへ
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そんな時、ユーリ達はと言うと。
「……モノは相談だ。ランス」
「えぇい! 邪魔な結界めっ!!」
相談を、とユーリが持ちかけているのだが、聞いてないランス。
しょうがないから、ユーリはランスが見ていないのを見計らって、手に≪力≫を集中させた。身体に薄い光の膜の様なものが身体を包み込むと……、更に一歩進み結界を踏み越えたのだ。
「「なにぃぃ!!」」
ランスはユーリがいつの間にか結界を越えている事に気がついたようで、驚いていた。……ランスの叫び声でかき消されて命拾いしたのは、覗いていた男だ。目玉が飛び出んばかりの勢いで、ユーリの方をガン見していた。
「おい! 結界が解けたのならさっさと言え。下僕の勤めだろうが! がははは!! さぁ〜て、娘の下へ……んがっ!!」
意気揚々と結界を踏み越えようとしたが……、同じように弾き飛ばされてしまう。もう、無いと思って気が抜けていたのか、その勢いで尻餅をついていた。
「なんでじゃぁぁ!! なんでオレ様だけが、入れんのだ!」
「……オレが言う前に行動したお前が悪い。が、まぁ……あんまし言いたくないが、別にオレは結界を壊した訳じゃない。ちょっとした、特技ってヤツだ」
ユーリの周囲にはまだ、薄っすらとだが光の膜は出ている。……次の瞬間にはもう、消えてしまっているが。まぁ、簡潔に説明したが、肝心の所は話はしていない。
自分のこの能力をおいそれと他人に教えたりするような愚公は犯さない。それは誰しもがそうだろう。……ランスは判らないが。
「なに! そんな便利な力を持っていたのか。がははは! 流石はオレ様の下僕! なら その力をオレ様の為に使え! 許可する!」
「はぁ……、言っておくがこれは、他人に付与する様な力じゃない。だから、一緒に入ろうとするなら……、考えたくないがオレと密着。これでもかーーーーっ!! って程しなきゃならん。……ランスは、オレと抱き合いたいのか?」
「ふざけんなぁぁぁっ!!!」
「いやはや そこは激しく同意だ。大体オレもそんなの試した事無いし、実際出来るかもわからん。だからこそ、……嫌だ!」
「なら言うな!! 男と抱き合うなど考えただけで、鳥肌が立つわ! つーか考えたくもないわ!」
ランスはやいのやいのと結界の外で喚きたてられるが、ここは敵陣。
まだ気配は無いから多分大丈夫だとは思うが、見つかるのは囚われている娘がいる以上は好ましくない。
「そんなに騒ぐな。バレるだろ? ……だから、ここは俺に任せてシィルちゃんの所に戻って情報収集をしてくれないか?」
「駄目だ! これでは酒場の美人娘をオレ様が格好良く助けて惚れさせる計画が台無しでは無いか! 貴様と抱き合う以外での方法を考えろーー! オレ
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