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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 〜運命の先へ〜
第23話 「接触」
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の規模だと小細工だけでは手に負えない。久々に派手に動く必要があるかもしれん。
コンコン。
ぼんやりと思案に暮れていた時、ノックの音が響いた。はて、今日は来客の予定はなかったはずだが。一夏が質問にでも来たかな?そう思ってドアを開ける。直後、俺はドアスコープを覗かなかったことを後悔した。
「こんばんは。お邪魔してもいいかしら?」
「・・・どうぞ。」
・・・ようやくお出ましかい。俺は目の前で不敵に微笑む女子生徒を部屋に招き入れた。
「ほれ、紅茶。」
「あら、ありがと。良い香りだわ。」
俺は2つのカップを持ってキッチンを離れる。1つは俺のコーヒー、もう1つは彼女の紅茶だ。日頃コーヒーしか飲まない俺は紅茶を淹れた経験がなかったので柄にもなく緊張してしまった。とりあえず上手く淹れられたようなので満足である。
「さて、用件を聞こうか。俺の時間を奪ったんだから相応の価値がなかったら許さないぞ、更識 楯無?」
「あらあらおっかないわね。せっかく美人なおねーさんとお喋りしてるんだからもう少し愛想良くしたらどう、神裂 零くん?」
生憎、保護者が稀代の人間嫌いなもんでね。そういう下らない処世術は習わなかったのさ。それに自分で自分を美人とか言い張っちゃう残念美人には興味湧かねえしなぁ。
「御託は良い。用件は?」
「心当たりくらいあるんじゃないの?」
「もちろん。ただありすぎて困ってるんだ。」
ここに来る前にも色々やってるからな。ある程度予測できているとはいえ、出来れば話題をはっきりさせておきたい。下手に自発的に喋り出すと誘導される恐れもあるし、発言は最低限に留めるべきだ。
「じゃあ質問。貴方が篠ノ之博士の関係者だというのは事実かしら?」
「事実だ。まあ、秘書とか助手とかそんな感じかな。この学園に来たのも束さんの依頼によるものだ。」
正直に答えると、怪訝な表情を浮かべられた。俺が1日1回見れるかすら分からないほど素直になってやってるのに、そんな顔をされるとは心外だ。
「何だ?何か不満でもあるのか?」
「・・・いえ、逆よ。随分素直に答えてくれるから驚いちゃったの。」
「ああ、そういうことか。別に隠すような情報でもないだろうし。国のお偉いさんも千冬さんたちも知ってるし。」
そもそも、俺を2人目の男性操縦者として国にアピールしたのは他でもない束さんだ。だからこそ、情報規制も行き届いてるし平穏無事に学園生活を送っていられる。あの人と国の取引がなければ千冬さんの協力を得ようがこんな暢気な生活は成立していない。
「・・・質問その2。ここに来た目的は?」
「織斑 一夏及び篠ノ之 箒両名の護衛を束さんに依頼されたんだ。今のところは何もやらかす気はない。」
「ふーん。今のところは、ね・
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