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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
一時的パーティー結成
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然で、この《蒼龍》は刀の部類の中では一番長い大太刀と呼ばれる刀で、刃渡りが、驚くことに一,二メートルもあるのだ。
とは言っても、SAOで時々使っていたから全然不便とは思わない。
「まあね。だけど、業物だぞ」
「あんたが鍛えた太刀じゃないの?」
「違うよ。極東にいる旧友に打ってもらったんだ」
俺は真実をそのまま答えた。
極東にいる旧友というのはSAOで懇意にしていた日本人の鍛冶師だから、嘘じゃないと思うけれど、少女はまさかVRMMOゲーム内で打ったものとは思わないだろうな。
「それに、あんたの剣術ってどこの流派よ?あんな剣筋とか構えなんて見たことないのだけど」
「…………我流」
少しばかりの逡巡の末に答えた。
「我流……ね。それにしては無駄のない動きだったけど、まあ、そんな大太刀を使っている流派なんて見たことないからそうなるわね」
ただ苦し紛れの返事だったけど俺が意図せず、少女は納得してくれた。
「それと、あんた、いつも一三階層に来てるの?」
「え、ああ、そうだけど、勿論他の冒険者と一緒に来ている」
俺は一瞬何を意図して訊いたのかわからなかったけれど、すぐに思い当たって答えた。
冒険者のほぼすべてがLv.1らしく、Lv.2が最低条件である一三階層以降の階層に鍛冶師の俺が単独で下りてきていることを訝しんでいるのだろう。
「あ、そう。まあ、当たり前よね。それで、採掘場所は何処なのよ?」
その俺の返答に興味なさ気に答えて言った。
「もうすぐだよ」
と答えたのが見慣れたルームを通り過ぎてところで、通路を言葉を交わさずに通り抜けて、半球形のルームにたどり着いた。
「あ……」
「先を超されたわね」
のだけど、既にいつもの採掘ポイントに先客がいた。
防具のエンブレムを見るに【ヘファイストス・ファミリア】の者ではないみたいだ。
全員で五人いて、うち三人はせっせと鶴嘴を振り下ろしていて、残りの二人はモンスターが来ないか見張っていた。
その二人が俺達に気付き、一人がこちらに駆け寄ってきた。
「すまないが、冒険者依頼でしばらくここにいるので、他を当たってくれないか」
申し訳なさそうでも偉そうでもない口調でその男の冒険者が俺達に言った。
「そうさせていただくよ」
鉱石がよく採れるから、かぶるのも当然で、俺は気を悪くしないけれど、俺の懸念は隣にいる少女が果たして受け入れてくれるかだった。
勝手な思い込みかもしれないけれど、少なくない時間を共にしたこの少女の人となりは
大凡
(
おおよそ
)
把握しているつもりだ。
その俺が想像した少女の発言は、
「黙りなさいっ!私達が採掘するのだからどきなさいっ!」
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