暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
GGO
〜銃声と硝煙の輪舞〜

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「心意!心意なのか――――ッ!それで二人も!!」

「ク、ク、ク……!やはり、お前達が、来たのは、そのためか……!!」

ヴン、とまるでコマ落ちした映画のように、死銃と名乗った男の輪郭がブレた。

懐に一瞬で潜り込まれた、と判った時には、もう銀閃が煌めくように、勝ち誇ったような光をまき散らした後だった。

突剣(エストック)スキル五連続突撃《ニュートロン》

親友のアスナの得意とする細剣スキルでも繰り出せる技だが、その全撃が突きでの攻撃のため、突き攻撃しかできないエストックでも撃てる。

だが、それはソードスキルの実装されていたSAOでの話だ。このGGOでは、スキルのファーストモーションを取ろうが、身体がシステムアシストに導かれて超人的な加速を開始することはないはずだ。

しかし、ユウキの視覚内に入ってくる全情報はその事実を真っ向から拒否している。

システム的にありえない、発光現象が起きている。

死銃が取り出した、分類(カテゴリ)上は《銃剣》に当たるらしいその手製のエストックは、その細長い刀身は、鋭利に研ぎ澄まされた先端部分は眩いばかりに《ドス黒い》光を放っていた。

―――過剰光(オーバーレイ)……ッッ!!?

ぞっ、と皮膚が粟立ったのは、半ば本能によるものだったかもしれない。

心意戦ならば、ユウキとてかつて《六王》の末席に名を連ねた者として、レンや卿、シゲさんには及ばないまでも幾ばくかの経験がある。しかし、ユウキにとって心意(それ)はあくまでシステム面での攻撃行為の延長でしかなかった。

心のどこかでそう願っていただけかもしれない。少なくとも、目前に迫る虚無の斬光を目の前にした少女は、それがどれだけ恣意的なものかをありありと肌で感じていた。

とてもシンプルな答え。

コレを受けたら、死ぬかもしれない。

闘志は、単純な恐怖に変わった。

自分でも何を言っているのか分からない叫び声を上げながら、《絶剣》と呼ばれる少女は二振りの得物に普段まったく込めない一つの感情をありったけつぎ込んだ。

すなわち、《殺意》

《六王》として。

《絶剣》として。

《剣士》として。

その非凡な才能を全てつぎ込んだ技と術は、突き攻撃中最速を誇っていた《ニュートロン》の雷速の五連撃を全て跳ね除けた。

半ば半自動的に閃いた両腕は、僅かに黒い紫色を刀身どころか腕全体に漲らせながら死銃の両腕を音もなく両断した。

高熱のエネルギーブレードのはずなのに、一瞬の間隙を経てずり落ちた断面はまるで鋭利すぎる刃物によって断絶されたのように、一切の潰れた箇所がない完璧な切り口だった。ドス黒い血液すら、流れ出てくることを躊躇うほどに。

そして、薙がれた双剣がすぐさま跳ね上がり、《敵
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