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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
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いよ」
と、定例句になっているような励ましの言葉を口にしながら、俺は未だに頭に残る正体不明のしこりに意識を省かれていた。
意識は至ってはっきりしていて、寝ぼけているわけでもないのに俺は起きたときから感じていた
靄
(
もや
)
が以前として頭の中の一部を占拠していた。
「そうはいかないわ」
殊勝なのかなんなのか好評により落ち込みキャンペーンが続いていた。
「そうか…………」
叫んだり落ち込んだりとせわしない奴だと思いながら、どうしようかと思う。
このまま工房に向かってどうするのか?
この落ち込み具合から流石にまた直接契約がどうのこうのとは言わないだろうし、失態を挽回しようときっと何か手伝わせろと言うのだと思う。
だけれど、今特に手伝ってほしいことなどないのだ。
少女から身を隠す以外には。
それに、工房で手伝ってもらうにしろ、俺が工房ですることとなど現実世界の真理に真っ向から反逆しているような奇想天外な鍛冶しかないのだ。
そういう理由で、工房には行きたくない。
なら、筋の通った理由で、また別のところに行かなければならない。
となると、俺に思い付いたアイデアは一つだけだった。
「そんなに落ち込んでるなら挽回のチャンスを与えてもいいよ」
何か上からな言い方になったけれど、
「えっ、本当!何をすればいいの?」
少女は全く気にするわけでもなく、顔をパァーと明るくさせて言った。
本当に騒いだり落ち込んだり明るくなったりと大忙しな奴だと思わず苦笑しながら、
「ダンジョンに一緒に潜ってくれないか?」
と、言った
「いいわ、任せなさいっ」
そしていつかの日のように胸を張って言ってくれた。
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