20部分:第二十章
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第二十章
「その様に」
「それでは部屋に案内してもらうわ」
「畏まりました」
沙耶香はこうしてその部屋に案内された。階段を登りそのうえで二階に来た。二階に辿り着くとさらに奥の部屋に案内された。そこに入ると。
広い部屋だった。そこにあったのはベッドだった。白く大きな天幕のベッドがありその他には何もなかった。テーブルがあり部屋の左手に風呂がある。まるで王侯のそれを思わせる大きなものであり部屋全体にある薄い赤の装飾と共に飾られた部屋にあった見事な風呂であった。床も浴槽も大理石でありそこにはまだ水はなかった。
沙耶香はとりあえずベッドの上に座った。すると暫くしてだった。
扉をノックする音が聞こえてきた。それに応える彼女だった。
「どうぞ」
こうそのノックをした主に応えた。するとだった。
三人の少女が入って来たのだった。かろうじて中学生になった辺りであろうか。沙耶香はその少女達を見てまずはこう言った。
「貴女達」
「はい、そうです」
「私達です」
彼女達は白い膝までのスカートに上着だった。その服は広くゆったりとしている。フリルが目立つ。上はスカートと一緒になっておりその前にエプロンを着けている。そうした格好であった。
その彼女達が言うのだった。見れば三人共小柄でしかもそれぞれ際立った人形を思わせる美貌の持ち主であった。一人は黒い髪と目で一人は金髪碧眼であり最後の一人は赤い髪に茶色の目をしている。その彼女達が沙耶香が今いる部屋に入ったのである。
「私達で宜しいでしょうか」
「それで」
「いいわ」
彼女達に微笑んで応える沙耶香だった。
「充分よ。それでね」
「はい」
「お酒は」
告ぐに問うたのはこのことだった。
「お酒は持って来たのかしら」
「お酒ですか」
「そうよ。それは持って来てくれたかしら」
「はい、こちらに」
「一緒に食べるものもです」
持って来たのは五本のシャンパンだけではなかった。カマンベールチーズに燻製の羊に雲あった。その二つを持って来たのである。
「それね」
「はい、これで宜しいでしょうか」
「食べ物は」
「それでいいわ」
食べ物もいいというのだった。三人の少女達は扉を閉じた。そのうえで四人だけになった。
沙耶香はベッドから立ち上がっていた。そのうえでテーブルのところにいる彼女達に対して告げる。その言葉は。
「最初はね」
「最初は」
「ベッドに来て」
こう彼女達に告げるのだった。
「三人でね。来て」
「三人で、ですか」
「私達全員で」
「そうよ。じゃあ」
応えながらであった。黒い上着を脱ぎネクタイに手をかける。既にコートは後ろにかけている。ネクタイに手をかけたのが合図だった。
「行きましょう、いいわね」
「はい、それでは」
「御
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