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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#24 六神将・鮮血のアッシュ
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。だからか、聞き取る事が出来たのだ。
その事に、アルがいち早く気付き、駆け出した。
「って、おい! 待てよ!!」
ルークも同様に走りだした。
あの扉から、少しはなれたところに……1人の兵士が倒れていた、
兵装から見ると、この軍の、マルクトの兵士だろう。つまり、ジェイドの部下。彼の周辺には、モンスターの残骸が残っていた。
彼自身は、全身に満遍なく裂傷、貫通、……見ているだけで自分自身に激痛が走りそうな状態だった。
「ッッ!! だっ 大丈夫か!?」
アルは、近づいて状態を確認した。口元に手を当てると、判る。僅かだが、息はあると言う事に。
「しっかりしろ! 《ファースト・エイド》」
だから、咄嗟に治癒の譜術を使用した。
この人の傷ははっきり言って重症を通り越して致命傷に近い。 なぜ、今生きていられるのかが不思議な程に。だから……、より高度な治癒術を掛ける為の詠唱時間ですら惜しいのだ。
焼け石に水だと思えるが、命をつなぐ為には、これしか方法はなかったから。
ルークはそんなアルを見ていて、
「お前……、そんなことも出来るのか」
と驚いていた。譜術の中でも、治癒の力は難しい。素養がないと不可能だと言う事はルークも知っていたから。
「う、うん、 攻撃の譜術よりは苦手なんだけど! 無いよりはマシだから! ルークは入り口のところへ戻っててくれ!」
「んあ?」
「この人…… 傷が酷い。ティアさんが戻ってきたら呼んでほしいんだ、彼女の力もいるから! お願いっ、ルーク! 助ける為に!」
そう言うと再び怪我人の治療に当たった。
「お、おお! 判った」
そう言うとルークは元の持ち場へと戻っていった。正直、駄々をこねそうだったけれど、ルークは助けるという言葉を聴いて、身体が反応した様にも見えた。
そして、予断を許されない状態って事はルークもよく分かっていたようだ。
「きをしっかり持って! 絶対、死ぬんじゃないぞ!」
消え入りそうになっている息が、僅かにだが、強くなる。そして……。
「ぐっ……がはぁっ……ッ……」
意識が戻ってきた。
「!! 大丈夫ですか!?」
意識を取り戻したことに安堵するが、まだ油断は出来ない。苦しそうにしていえるからだ。恐らく、あまりの痛みのせいで、気を失ってしまったのだということは判るから。治癒術をしているとは言え、まだかなりの重症。……意識を取り戻した事で、痛みを思い出してしまった様だ。
「……うぐ、……す、 ……すまない」
痛々しい姿だったが、アルは意識が戻った事と、言葉を交わす事ができて喜んだ。これなら、助かると思ったからだ。
「もうちょっ
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