暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
ALO編
第123話 妖精の世界
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人で、間違いなくこのゲームの初心者なのだがSAO時代、使っていたナーヴギア、そしてメモリでこのゲームをやっているせいなのか、あの時のパラメータがそのまま残ってこの世界でその力を使えたのだ。
 だから、あんな初心者でも超人的な動きが出来、やたら強くなっていたのだった。

 当然……、SAOは茅場が作り出したした≪もう1つの世界≫。≪ゲームではあって、遊びではない≫

 その世界で鍛えた力。
 その世界と比べればあまりにも生温いから。

 そして、キリトが銀色の男に驚かなかったのは当然の事だ。

 初期設定の時に、自分はスプリガンと言う種族を選んだ。様々な種族を選ぶ時 そこまで細かく、各種族を見ていなかった。主に黒いのが好きだからこのスプリガンと言う種族を選んだのだ。
 銀の種族がいるんだろう、と思っていたようだ。だから、驚かなかったが……、流石に、今目の前で起こっているこの光景には驚く。相手を全く見ずに躱し続けるその姿。
 赤い方の男は、自分からしてみれば遅い速度だが、多角方面から攻撃をしている。

 なのに全く見ない。ただただ、メニューウインドウにのみ集中している感じだった。

 それは敏捷力(AGI)の差だけじゃ、説明がつかないと感じる。……恐らくは相手の動きを全て予測しているのだろうか。
 或いは、相手の動きの全てが視えて(・・・)いるような……そんな気がしていたんだ。

(……全てを……《視る》?)

 キリトはその言葉が自分の頭に過ぎった。この感じは、………と頭の片隅に残っていたようだった。

 そして、サラマンダーの男のランスの素振りともいえる攻撃が数十秒続いた後。

片手直剣(ロングソード)……。サイズはこれか……。どうせなら日本刀の形状で長めの剣……、正宗の様な剣がが好みだったが……、まぁ、初期だし、こんなものだな」

 ふむ、っと口元に指をつけてそう呟いた。

「うおあああああ!!!」

 それまでずっと攻撃し続けているんだが当たらない。

「さて……」

 視線を戻したと同時に、連続の突きの中でランスの先端を掴んだ。
 筋力値(STR)も、どうやらこの男もサラマンダー達より遥かに勝っているようだった。それは先ほどキリトがした事と同等の現象だったから。

「……待たせたな」

 剣を構え、掴んだランスを弾くように剣当てた。

 こちらも、がきぃぃん! と言うけたましい音を立てながら吹き飛ぶ。

「く、くっそおおお!!!!」

 もう、男に《逃げる》と言う冷静な考えと、そんなコマンドは無かったようだ。ただただ、突進をして……、そして男と交差したその時。

 リーファの目には、一瞬だけど……、閃光の様な光が発生した様に見えた。


 だ
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