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異世界系暗殺者
玉璽の時間・4時間目(2016/05/16 一部修正)
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「……ハッ!予想以上に美味ぇ仕事みてぇじゃねぇか!!」


弾が外れたとはいえ攻撃を受けた箒頭は、ステージの生き残っている照明を全て点けると戦闘態勢に入った。照明を点けたのは逆光で俺達が攻撃し難くする為だろう。

まぁ、いくら逆光が強くても相手が全く見えない訳じゃないんだけどな。ってあの箒頭、速水のいる所に銃口を向けてやがる!


「速水、伏せろ!!」


俺は炎の試験型玉璽(テストタイプ・レガリア)を使って箒頭が銃を撃つより早く速水のいる所まで移動し、座席の隙間から箒頭の様子を窺っていた速水を押し倒す様な形で伏せさせた。


「痛ッ!」
「イッキ!?」


幸い速水には銃弾が掠ることも無かったが、俺は運悪く銃弾が肩を掠った。そのことに気付いた速水は少しばかり狼狽えている。


「気にすんな。只の掠り傷だ。んなことより、できる限り体を低くしてここから移動しろ。場所がバレちまったし、このままじゃ狙い撃ちにされるぞ」
「う、うん」


痛みなんてのはそれを超える覚悟と気合があれば耐えられるからな。痛みなんて気にして俺達2人がこの場に釘付けにされる方が問題だ。

とはいえ、相手の射撃能力はかなり高い。俺の様なスピード系暴風族(ライダー)でもない限り、いくら体勢を低くしていてもそう簡単には移動させてくれないだろう。

なら、速水を移動させる為にも俺がすべき行動はただ1つ。相手の目を一時的にでも俺に引きつける。その考えに至った俺は、速水が移動を始めようとすると同時に客席から箒頭に向かって飛び出した。


「「「「「「「「「「イッキ(君)!!?」」」」」」」」」」

誰もが予想すらしていなかった行動を取った俺の名を驚きの声で口にしていた。ステージの箒頭も驚いた顔をしている。


「くっ!堂々と飛び出して来るとか、死にたがりか!?」


箒頭がそう言いながら俺に銃口を向けて来るが、それと同時に俺は炎系暴風族(ライダー)特有の高速移動による炎の分身を発生させる。


「なっ!?」


目の前で大量に分身した俺に対して箒頭は驚き、銃口を定められずにいる。ちなみに使っているのは、A・Tだけを使ったただの炎の分身ではなく、肢曲と縮地も併用したものということもあって、分身数が通常の倍以上の数になっている。

これだけの数の分身から本体を特定するのは不可能。しかも、箒頭の武器はリボルバー。連射できても5発と数が限られている。ステージまで辿り着けば、簡単に仕留められる!俺がそんなことを考えていると、ステージにいる箒頭の顔が驚きから笑みへと変わった。


「なんてな」


箒頭がそう言うや否や、大量の牙が俺の作り出した分身を襲った。よく見ると箒頭はエア●ギア原作に登場した旧|
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