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ダンジョンに転生者が来るのは間違っているだろうか
出発と契約
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ってみることにするかな」

「ええ。()()()保証しますよ」

味は別だけど。
まぁ、これで約束は果たせたのでよしとしよう。

俺はフィンさん促されるまま、持参した回復薬(ポーション)を積ませてもらった。

「それじゃ、今日から暫くよろしくお願いします」

「ああ。こっちもね。よろしく」

「よろしくな、式」

二人と握手を交わして、俺はその場から離れる。
士のやつも来ているらしいから、ここで顔を出しておいてもいいだろう。

「バンダナ、もしくは禿げだから見つけやすいとは思うが……」

「おい、お前」

「あ?」

士を探そうとしてまだ一分もたたないうちに呼び止められた。
このセロリのような声、そして挑発的な口調からして俺は一人しか知らない。

「何か用か? 狼」

「何でてめえがここにいんだよ」

【ロキ・ファミリア】幹部の狼人(ウェアウルフ)ベート・ローガ。別名狼

「何でって……俺も同行するんだよ」

「お前そんなこと一度も言ってねえだろ」

「おう。言ってないからな。詳しいことはフィンさんに聞けよ?」

んじゃ、とローガに別れを告げると俺は先程の捜索の続きを再開する。
探すのはバンダナ、もしくは禿げの青年ヒューマンだ。

「バンダナ禿げっはど〜こっかな〜」

「……それは誰のこと()うてんのか聞いてもええか?」

「もちろん、禿げ……士のことだ」

「今禿げ()うたよな!? 言い直しても言った後やないかっ!!」

今日は赤いバンダナを頭に巻いた士が同じ鍛冶師(スミス)達の間をぬって現れた。
遠征のため、今日はいつもの作業服ではなく、ダンジョン探索用の戦闘服(バトル・ドレス)にその身を包んでいた。
士は極東の人間だが、大陸風のものを好むのは昔から変わっていないな。

「んで? ここにおるっちゅーことはお前も遠征かいな」

「おう、流石禿げ。分かってるな」

「せめて言い直せや! それと、これはスキンヘッドや()うてるやろ!」

「そうやって叫んでたら、髪の毛がバックオーライしちまうぞ?」

「元々髪の毛は生えてないわ! ……いや、生えてないんやなくて剃ってるだけやからな!?」

うむ、狙った通りに嵌まってくれてお兄さん嬉しいよ。

「まぁ、そんなお前の剃りすぎてもう二度と生えてこない毛のことはどうでもいいんだ」

「……いろいろツッコミたいのは山々やけどな。とにかく、お前さんもついてくんねんやな?」

「そういうこと。ま、これからよろしくな、士」

もう疲れたといった表情の士に右手を差し出す。それを見た士も、はぁ、とため息をつきながら
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