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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第120話 朱い空の下で
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このSAOをデスゲームと化した張本人であり、そしてこの世界の神であり 魔王でもある男。
《ヒースクリフ 茅場晶彦》が消滅した。
そしてゲームクリアの宣言が響き渡った。
その音声はおそらくはアインクラッド全てに響いているだろう。大歓声が起こる事間違いない事実だ。この場にいても容易に感じる皆の歓声。
この浮遊城が湧き、震えるほどのもの。約7000人のその願いが成就されたのだから。
だが……、キリトの表情は浮かばれない。
ヒースクリフを刺し、倒したその瞬間……聞こえたあの言葉が耳から、心から離れないから。
『見事だ……、キリト。そうだ。……やっぱり、勇者は ちゃんと魔王を倒さないと、だな。……名乗れないものだよな? なら、オレは半端者だったよ。……ありがとう、親友。キリトと会えて、……出会えて、良かった』
その耳の奥に、脳髄の奥に、心に響いてきた声。……リュウキの言葉。
それが最後に訊いたリュウキの言葉だった。
囁きのような……幻聴の様な消え入りそうな言葉。だが、間違いなく聞こえる、聞こえた。
だけど……、今は………、全く訊こえない。
さっきまで、傍にいた筈だった。見えていなくとも感じていたのに、今は……全く……。
キリト、アスナ、レイナ、クライン、エギル……。
彼ら以外のプレイヤー達は、殆ど皆が、歓声を湧き起こしている。
最大級の賛辞の言葉を振るっている。悲しいが、もう、彼が消えてしまったのは過去の出来事だった、と思える程に。
そんな時、レイナは……足取り覚束無い様子でキリトの方へと歩みだした。そして、キリトの側に立って、キリトの両の肩をゆっくりと触り、そして摩った。
「……ねぇ? きりとくん……あれ……? りゅう……きくん……? りゅうきくん……は?」
レイナは、キリトの目を見ながらまるで、リュウキに語りかけるように……訪ねた。いつもの彼女であれば、キリトを労うだろう。『……ありがとう』、と言って、きっと涙を流すだろう。
……だけど、今は違う。キリトと同じ事を感じていたのだ。
さっきまで、リュウキを感じていたのに……また感じられなくなった事を。
そう、魔王とともに……ヒースクリフと一緒に、リュウキも消えてしまったのだ。
「ねぇ? ……ねぇ? き、きりと……くん……、りゅ……きっ……、りゅ……き………ッ」
何度聞いても、聞いても……キリトから返事は返ってこなかった。先ほどまで感じていた彼の事を。もう感じられなくなったのはキリトも同じだったから。
そして、手に持っていた二刀が、カシャリ……と音を立てて、床に落ちた。
キリトも涙を流していた。
レイナも……立
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