暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第120話 朱い空の下で
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ゃない事は判るけれど、信じられなかった。

「な……なんで、ここにいるんだ? っ……それに2人とも」

 遅れてきたキリトとアスナを見て、唖然としていた。

 確かに、リュウキは、皆に、レイナに会えた事、それは本当に嬉しい、心の底から。……凄く、嬉しい。歌の通りに叶ったんだから。その先、世界の先で、また会えた、……会えたんだから。

 だけど……それ以上にリュウキは心配し、怖かった。

「ぶ、ぶじに……かえれるんだよな……? みんな……」

 ……意を決し、そう聞いた。答えを聞くまでが怖くて堪らない。この場所は、死に逝く者が最後に行き着く場所だと確信していたんだ。
 美しい風景は、最後の餞別だと解釈もしていただからこそ……3人が現れた事。その事に驚きと心配があったんだ。だから、皆も自分と同じ様に……と考えてしまったんだ。

 そして、答えを聞くまでが本当に怖かった。何よりも……怖かった。

 その時だ。

「安心したまえリュウキ君……」

 再び、声が……聞こえてきた。そこにいたのは、一人の男がいた。

 誰なのかは直ぐに判った。……茅場晶彦だった。
 
 その姿は聖騎士ヒースクリフではなく、SAO開発者としての本来の姿だった。
 白いシャツにネクタイ。長い白衣を羽織っている。

「現在、アーガス本社地下五階に設置されたSAOメインフレームの全記憶装置でデータの完全消去作業を行っている。あと10分ほどで、この世界の何もかもが消滅するだろう」

 驚愕に見つめていた3人をよそに、茅場は静かにそう答えた。その中でリュウキだけが……冷静に見ていた。怖くてたまらなかったが……、この男のおかげでその不安は取り払われた。
 もう1つ……くれたものがあった。

「そう……か。良かった。……約束は守る男だったな。お前は。……ありがとう」

 リュウキは軽く茅場に礼を言っていた。
 
 全ての原因は、確かにこの男、礼を言うような男ではないだろう。だけど……、今は皆が無事に戻れる事を保証してくれた事に、リュウキはそう言っていた。

「………残った人たちはどうなるんだ? あの崩れている城で暮らしていた人は」

 リュウキは、茅場を見つめそう聞いた。今も崩れ落ちていく浮遊城。
 あの場に誰か残っていたとしたら……、消滅は免れないと思えるのだ。多分、判っていたけれど、それでも、少なからず心配をしていた。あそこには、まだ友達と呼べる人達がいたから。
 
 茅場は、そんな考えを判っていた様で軽く手を振ると。

「心配には及ばない。先ほど……」

 茅場は左指をスライドさせ、ウインドウを呼び出す。そしてちらりとながめると続けた。

「生き残ったプレイヤーは全部で7198中7194名のログアウ
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