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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第119話 光速の交響曲
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理解できた。
キリトの事を、そしてキリトの後ろに携えている者の事を。キリトと共に、向かってきているのを。
「なるほど。リュウキ君………」
ヒースクリフの剣撃は止まらない。そのまま、吸い込まれるようにキリトの頭上から振り下ろす……が。
その刹那の瞬間。キリトの姿が今まで以上にブレた。
システムが追いつかずまるで残像が見えているかのようなスピード。嘗て自分がこの男に使ったオーバーアシストをはるかに凌ぐもの。そして、最小限の動きで剣を躱して。
「……そう言う事か、やってくれたな……」
ヒースクリフはこの刹那の時に。
時間にして0,1秒ほどの時間に……呟けるほどの時の矛盾を感じた。きっと、それは走馬灯の様なもの、だろう。この戦い。
そう……最初のキリトの技≪ジ・イクリプス≫の時もそう、
……最初に倒したはずの男が、目の前の黒の剣士に力を貸したのだ。どのような力かは判らない。その男は致命的な一撃を弾き、そして冷静さを教え、最後はシステム・スキルを捻じ曲げて見せた。
二刀流最上位スキルである《ジ・イクリプス》その二刀流最大にして最強の大技。そう最上大技であるが故に、システム的に負荷がかかり、処理するまでに硬直をしてしまうはずなのだ。
何よりも事、ゲームにおいては、最大の技は例外なく遅延が発生するものだ。
VRMMOにおいては、負荷がかかり処理速度が追いつかないのだが、それは違和感無い。それだけに見合うだけの威力を秘めているのだから。だが、それを捻じ曲げ 即座に動ける仕様にした。
それは、黒の剣士に異常な速度が加わる。
その姿は漆黒の背後に、まるで白銀の閃光を纏っているかのようだ。
それは、光の様に早くて、光の様に美しい。
それはまさに……
〜黒と白銀の
交響曲
(
シンフォニー
)
〜
ヒースクリフは、心底感服した。自身が作ったこの世界。神とさえ言える自分を……。システムを打ち破る人間の力を目の当たりにして……。
キリトは、光速とも思える速度で、ダークリパルサー・エリュシデータ。
その二刀を同時にヒースクリフの身体に突き刺した。
「ああああ!!!!」
最後の裂帛の気合、黒と銀の波動を纏ったキリトのその一撃は、正確にヒースクリフの、現実世界で言う茅場晶彦の心臓部へと突き刺した。
寸分も違わぬ一撃。人間であれば、最も深く致命的なダメージがゆく場所に。
最後の一撃を受けたヒースクリフは、その神聖剣を落とした。
そして、持っていた十字の紋章が刻まれた盾も地面に零れ落とした。そして、目を瞑る。最後に浮かんできた言葉を、口にした。
「見事………」
そ
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