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異世界系暗殺者
女子(?)の時間(2016/03/31 一部加筆修正)
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もできる」
「………何か、私達が潜入した意味って無かったね」
「……まぁ、意味無くはないんじゃないか?ナイトクラブに1人で入って1人で戻るより、女連れて戻る方が自然な感じで怪しまれないだろうから、カモフラージュの為に2人くらい一緒について来てくれると助かるし。
ってか、俺の予想通りお前らお持ち帰りされそうになってただろ!あの2人組だけでなく、他の男性客も狙ってたっぽいし。お前ら、自分が男の標的にされ易い整った容姿をしてるって自覚しろよな」
「………イッキって、よくそんなこと恥ずかし気もなく言えるよね」
「うん。有希ちゃんって立派な彼女がいるのにね。もしかして、天然ジゴロ?」
「んな訳あるか。ってか、可愛いものを可愛いと言って何が悪い。お前ら女子だって可愛いゆるキャラとか見たら、普通に可愛いって言うだろ?」


……イッキ君、それは可愛いの方向性が全く違うと思います。他の皆も私と同じ思いみたいだけど、ツッコミするだけ無駄とも思っているみたいです。


「ところで渚の姿が見えないけど、あいつはどうしたんだ?」
「店に入ってすぐ、さっきの2人組とは違う同年代の男に声掛けられて、その男の子の相手をして貰ってる」
「……渚を真っ先に生贄にするとか、お前らも何気に酷いな。………まぁ、いいか。取り敢えず、俺が見張りを如何にかしとくからお前らは渚と合流して、階段近くの店内で待っててくれ。あっ、有希子と矢田はお持ち帰り役として付いて来てくれると助かる」
「何で私なの?」
「ビッチ先生から接待術や交渉術、演技力が高い上、意外と度胸もあるって聞いたことがあるから、お持ち帰り役を無理なく自然と熟せそうだと判断したんだけど、それがどうかした?」
「あっ、そういう理由で選ばれたのなら別にいいや」


矢田さんはイッキ君の話を聞くと、安心した顔で自分に与えられた役目を了承した。もしかしたら、余り良くない意味で選ばれたと思ったのかもしれない。

この後、私達は7階VIPフロアへと繋がる2つ目の店の出入り口へと向かい、イッキ君の作戦通り見張りの店員を立ったまま気絶させることに成功した。

そして、他の男子組も裏口から無事侵入することができた訳なんだけど、この時店内に残っていた片岡さんの方では一悶着あったみたいで、呼びに行った時には片岡さん達が若干疲れた様な顔をしていた。

私と矢田さんが離れた僅か数分の間に一体何があったんだろう?



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