18部分:第十八章
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ヘルスさんのところへ行こうと思っているのだけれど」
「依頼主のところですか」
「ええ」
そう速水に述べる。
「それでいいわね」
「そうですね。とりあえず犯人とその手段はわかりましたし」
速水も沙耶香に述べる。
「丁度いいタイミングですね」
「そうよね。だからよ」
沙耶香は答える。
「明日は少し忙しくなるわね」
「お嫌ですか?」
「忙しいのは好きではないわ」
口元だけで笑みを浮かべてそう述べる。
「できれば明日も一人、と思っていたのだけれど」
「その時間は問題ないでしょう」
速水はその言葉に笑ってみせる。
「違いますか?貴女はいつもその時間だけは作られていますから」
「そうね」
その言葉に笑って応える。
「否定はしないわ」
「やはり」
「けれどね」
沙耶香はまた言う。
「それはいつもとは限らないわ。何故ならね」
「花は選ぶと」
「そういうことよ。わかってくれたなら」
目を細めさせたまま言葉を続ける。
「いいわね」
「わかりました。それでは」
「はい」
二人は頷き合う。そうして一旦は広場を去り夜の街を後にする。そこにあるのは昼の世界とは全く異なる静かな夜の世界だった。
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