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ダンジョンにSAO転生者の鍛冶師を求めるのは間違っているだろうか
お節介な俺の担当のアドバイザー
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ガ丸くん苺クリーム二倍いらないですか?」
こちらに背を向けて、後ろからでもわかるほどに頬を膨らませているメグさんに果たして効果があるのかわからないけれど、人生の先輩の言うことだからきっとあるのだろう。
「っ…………」
俺の言葉にメグさんは小さく肩を震わせた。
…………効果があったようだ。
「わ、私はそんな見え見えの罠にはかかりませんよっ」
と、言いながら、欲望には勝てないようだ。
こちらを何度もちらちら見ているメグさんだった。
ジャガ丸くん苺クリーム味の入った紙袋を既に二つ抱えているはずなんだけどな。
「苺クリーム二倍ですよ〜、メグさん」
「くっ、私は誘惑には負けないっ」
あっ、誘惑はされているのか。
もう一押しか。
「いらないんですか〜?俺が食べちゃいますよ〜」
絶対食べないけどな。
「それは駄目ーーーーっ!」
ひゅっと振り返ったと思ったときには手からジャガ丸くん苺クリーム味が強奪されていた。
俺の目にも止まらぬ早業だった。
「おいしいーーーーっ!」
メグさんは紙袋を乱暴に開けて手を突っ込み、一つ掴むと、ひょいっと口に放り込み、目を一杯に広げて、可愛い絶叫を上げた。
驚くことにこの一連の動作が俺には一瞬に見えた。
紙袋二つを抱えたままひょいひょいと次から次へとゲテモ――もといジャガ丸くん苺クリーム味を口に放り込んで、頬を膨らませては、ほくほくしていた。
「おばちゃん、これからこれお願ーい」
「はいよっ」
ああ、店員はこれが狙いだったのか、とさらに店員の商人根性というか計算高さに感心していると、
「はっ!ひ、浩希くん!まだ許したわけではないからねっ。ギルドまで来なさいっ」
「あ、はい」
はっとしたメグさんは例によって例の如く可愛く怒鳴ると、こちらに背を向けて、メインストリートに向かって歩き出した。
ダンジョンに行くつもりだったけど、特に行きたかったわけではなかったから、成り行きに任せて、お節介な俺の担当のアドバイザーについていくことにした。
◆ ◆ ◆
ぷんぷんと怒っているメグさんと言葉を交わさずに歩くとこと一五分して、俺は白い柱で作られた
万神殿
(
パンテオン
)
の前に立っていた。
資料集で見るローマの遺跡を、時間を巻き戻して復元したような佇まいはいつ見ても壮観な外見だ。
ここは『ギルド』というダンジョンの管理機関。
オラリオの運営を一手に引き受けている。
オラリオの住人として一定の地位と権利を約束する冒険者登録、迷宮から回収される利益を都市に反映させるため、諸知識・情報を冒険者達に公開、探索のサポート等も行っている。
俺がこの世界に来
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