暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第117話 ラストバトル
[4/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
に光をくれたんだ。……強さを貰ったんだ。……次はオレの番だ。仮想世界じゃない……現実の世界の光を君に贈るよ。だから……安心して待っててくれ。オレは負けない」

 そう言うと……、次にリュウキは茅場の方を見た。

「ん……?」

 その表情に何かを感じたのか、茅場は顔を顰めていた。

 リュウキは、慎重に、そして意味深に言葉を選ぶ。

――この男は自身の正体をばらした、いや……正確には暴かれたと言う方が正しい。

 だから………最後くらいは 互いに誰かくらいは知っておいた方が良いだろう。

 どちらかが死に、どちらかが生きるこの状態なのだから。……自身と茅場。単なる一プレイヤー同士、ラスボスとプレイヤーじゃないと言う事を。

「大丈夫だ……。所詮はデジタルデータの世界……。相手がデジタルならオレは、負けない」

 レイナに、そして茅場にも聞こえる様にわざと大きな声でそう言っていた。ある単語を強調させながら。

「……ぬッ!?」

 それは、どこか……いつか、どこかで聞いた……いや、身に覚えのあるセリフに、茅場は引っかかっていた。……あれは、どこでだっただろうか?
 自身の心の奥に深く刻まれている感覚がするのに、最後の記憶の扉が開かない。その記憶の扉の鍵は……目の前の男が持っていた。

 まるで、気軽に放り投げる様に、こちらに向けて鍵を投げてきた。……その鍵、次のリュウキの言葉で扉が開く。今、全て思い出した。

「……これは、ラストバトル。最初で最後のバトルだ。……お前には以前にも言った筈だ……。良い思い出になるかどうかは保障はしないとな……? ……茅場、晶彦ッ!」

 リュウキは鋭い目付きで睨めつけた。

「……ッ!!」

 その余裕をもった顔が再び歪む。

 茅場はその言葉で全てを悟った。目の前にいるこの男の正体、この男の正体を完全に。

 それは、この場で自分が名乗り、ヒースクリフと言う男の正体が判った時の、この場にいた全員の気持ち、それが自分自身にもはっきりと判った。驚愕、とはこう言う時に使うのだろう。


「な……なるほど……。キミだったのか。そうか……HN、リュウキ……R・Y・U・K・Iか。はは……」


 茅場は、しきりにその単語を呟くと。



「ははははは!!」



 驚愕、と言う感情は全て消え去り、……全てを悟った時、額に手を当てて高笑いをした。


「そうか……あれほど、現実の世界で会いたかった男とこの世界で会えるとはな……。偶然とは恐ろしい……、いや 君がSAOに来ていれば、これは必然だった。私と君との邂逅は……。まぁ、当初は想定していなかったが」

 ゆっくりとした仕草で……手を下ろした。

「リュウキ君。……キミがあの
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ