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バーサス〜PV200000突破記念短編〜
バーサス《上》
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いな外見してるじゃない?」
男性(F)型は特に顕著だな。まぁ、例外はいるけどな……アボガドさんみたいな」
「そのネタやめなさいよ……マゼンタに怒られるわよ」
「おっと、そりゃぁマズイ」

 話がずれた。戻す。
 
 BBにおけるプレイヤー、《バーストリンカー》には、ゲーム内で扱うアバター……《デュエルアバター》が配布される。バーストリンカー自身の渇望や心の傷を反映して誕生するそれは、紛れもなく己の分身。唯一無二の存在となる。

 で、その外見は多くの場合において、半有機のロボットみたいな姿であることが多い。俺の《パールホワイト・オーラリー》はそうだし、アザミの《ミッドブルー・ロスター》、あるいは《ライトブルー・メイカー》もそうだ。

 ああ、話しが読めて来たぞ。つまりは……

「本当に人の外見をしてるわけだ。ALOとかみたいな普通のVRMMOの」
「そう、そう言うことよ」

 ほー。そりゃぁ珍しいな。
 
 バーストリンカーのデュエルアバターは多種多様だ。先ほどから何度も俺が引き合いに出している異形のバーストリンカー、《アボガド・アボイダ》の様にロボットのような外見ではないデュエルアバターはいないことは無いが、俺の良く遊ぶ普通のVRMMO第一位である《アルヴヘイム・オンライン》みたいな、リアルな人の外見をしているデュエルアバターは全くと言っていいほどいない。現状、俺が知っているのは俺にBBを渡した女、天宮薄葉の《クリア・ホロウ》だけがヒューマンタイプのデュエルアバターだが、あれは何かの偽装のような気がしなくもないため、除外することにする。

「で、そのヒューマンタイプさんがどうしたのさ」
「いや、別に? 異常に強くて、何人も挑んで負けてる、って話を聞いたから……ユキトはどう思うのかな、って思って」
「何で強い奴と戦わなくちゃならん。俺は勝ち目のない戦いに挑むのが嫌いだ」

 世の中そう簡単には上手くできていない。俺の親父なんかは「大丈夫、きっとうまくいく」とかよく言うけど、そうそううまくいくもんじゃぁ無い。俺の親父はいろいろ異常だから『そういうこと』ができるだけだ。

「そう言うと思った」
「だろ」

 結局、何でアザミがその話題を出してきたのかは、今一よく分からなかった。



 ***



「は? バイト?」
「そ。追加給料出すよ」

 《アルヴヘイム・オンライン》ゲーム内。世界樹の天頂に存在する都市、《イグドラシルシティ》のプレイヤーホームにて、栗原(くりはら)清文(きよふみ)/セモンは、姉の栗原小波(さなみ)が出したその提案に首を振った。

「やだよ。早く帰らなきゃいけないのに」
「ほー、コハクちゃんを満足させてあげなきゃいけないからかい?」
「なっ…
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