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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第114話 仮想世界の本物
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、奥さん方は、ずいぶんとお強いんですな。失礼ですが、レベルは如何ほど……?」
ニシダの言葉で、陽気に話していた4人だったが、顔を見合わせていた。レベルについての話題はあまり引っ張ると危険だと思えるからだ。この層で暮すには似つかわなさ過ぎるモノだから。
「あー、えっと! そんな事より、ほら! あのお魚さんからアイテムでましたよ?」
「う、うん! 私の方にも出たよっ! お魚さん……か、どうかは置いといて」
アスナとレイナは、ウインドウを操作すると、アスナのその手の中にはキラリと輝く一本の釣竿、そして、レイナの方にはまるでダイアをまぶしているかの様に、所々でキラキラと光っている釣り糸。イベントモンスターからのドロップアイテムだから、間違いなく非売品で、レアアイテムだろう。
「お、おお! これは!?」
「私達じゃ、満足に使いこなせませんから、ニシダさんがお使いください」
「あ、はい! 私のもっ。これで美味しいお魚さんを釣ってみてくださいね?」
アスナとレイナは、それをニシダに譲渡した。目を輝かせながら、お礼を言うニシダ。間違いなく話題逸らしに成功した2人。
グッジョブだ、と言おうとしたその時だ。
「あ、あなた方は……」
「まま、まちがいないっ! 血盟騎士団の美人姉妹!?」
「え、ええ! あ、マジ、マジだっ!! お、オレ写真持ってる! メチャ高かったけど、アスナさんのもレイナさんのも!!」
……顔を隠すようにつけていたモノは外してしまっていて、素顔をはっきりと見られた。その上戦闘と言う非現実的な光景、凛とした2人。ここまで見せてその上名前まで呼ばれたら、場が騒然として2人を囲うのは間違いないだろう。
「う……」
「あぅ……」
アスナとレイナはぎこちない笑いを浮かべながら、数歩後ずさる。先程に倍するどよめきが周囲から沸き起こっていた
「やっぱり、2人は人気があるみたい、だな」
「そりゃそうだろうさ。……でも」
「ん。……キリトが考えてる事、オレにも判る。漸く判ったんだがな。1年前の自分なら絶対に判ってない」
「あ、違いないな。オレもだ。ありえないと自嘲してるよ」
そう、2人が思ったのはそれほどまでに、人気があって美しい女性と夫婦となった事だった。不思議な感慨、随分と遠くへと来たと思わせたのだ。
そんな時、アスナとレイナが結婚をしていた事に気づき、落胆したプレイヤーも多数いたようだった。
……今日は、いや、今日も楽しい一日だった。毎日が暖かく、光に満ちていると思える。心から、そう思える。だが、夢のような時間と言うのは瞬く間に去っていくと言う事をどこかで聞いたことはあった。
楽しい時間はいつも直ぐに終わりを告げる。
その日の夜。一斉送信でヒースク
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