暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第114話 仮想世界の本物
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にいて、釣りに関しては何度か試した事はあるからだ。だからわかったのだ。純粋なサブ・ゲームである釣り。……無粋な真似はしたくないのである。
 
 今回だけは、遊びであって、ゲームなのだから。

「やー、本当に気合入ってるね〜……、あの 餌はちょっと、あれだけど……」

 レイナは苦笑いをしながら ニシダの竿の先、先端でぶら下がっているもの。大人の二の腕くらいのサイズはあろうか……?それほどまでにデカいトカゲがいるのだ。
 ぬめぬめ感が離れていても伝わっていて、光っているんだ。アスナも顔をこわばらせてニ、三歩後ずさっていた。

「餌も最上級のもの、という訳だろう。……あのサイズから察するに、相当な大物だな? これは」
「あ、私も思ったよ! だから、愉しみなんだ〜!」

 レイナは、ワクワクさせながら、キリトとニシダを見守った。確かにあの餌に関しては思う所があるが。

 ニシダの竿の先端は僅かに揺れいてる。アタリだ、と思って皆が息を飲むが ニシダはまだ動かない。キリトがしきりに見ているが、ニシダはまだまだ動かない。相当集中しているのが分かる。間違いなく釣りプレイヤーとして、この世界でトップに君臨するだけのものを持っているだろう。
 ……集中力がここまで伝わってきているのだから。

 そして、更に集中力が増したと感じた刹那!一際大きく、竿の穂先が引き込まれた!

「いまだッ!! そりゃあああ!!」

 ニシダは短躯を大きく反らせ、更にその全身を使って竿をあおる。傍目からも判る程に、その竿の糸は、びぃぃんっ!と張り詰めており、効果音も最大級のものが周りに響き渡った。

「掛かりました! 後は頼みますよ、キリトさん!!」

 呆気に取られているキリト。恐る恐る竿を受け取った。……明らかに体が入っておらず、集中力もニシダに比べたら天地だろう。

「キリト、舐めてると身体事持っていかれるぞ?」

 リュウキが声援、と言うよりは発破を掛けた様だ。その言葉を聴きとっていたキリト。だが、『そんな訳無いだろう』とどこかで思っていたらしく、そのまま竿を引いた瞬間。

「のわぁぁぁ!!」

 一気に桟橋の端まで引っ張られてしまったのだ。だが、そこはこの男も攻略組であり、トッププレイヤー。筋力パラメータにものを言わせ、両足を思いっきり踏ん張り、何とか持ちこたえる事が出来た様だ。

「キリトくーん! しっかりーー!!」
「そーだよっ!! ふぁいとぉ〜!!」

 ニシダの仲間達の声援とは一味違う、黄色い声援も飛ぶ中で、気合を入れない訳にはいかないだろう。
 キリトはニシダの方を見て。

「こ、これは、力いっぱい引っ張っても大丈夫ですか?」

 自身の筋力パラメータなら、耐久値がもたないのではないか? と一瞬
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