暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第114話 仮想世界の本物
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珍妙なラインが書かれたプレイヤーが、盛大にくしゃみをしていた。



 そんな時だった。

「わ、は、は、晴れてよかったですなぁ!皆さん」

 肉付きのいい身体を揺らして笑いながら近づいてきたのは、まさに今日の主役といっていい人物の1人。因みにもう1人はキリト。なにせ、スイッチをするのだから。
 今回の釣りは、珍しい共同プレイ。協力プレイなのだから。

「あ、こんにちは ニシダさん。えっと、こっちは妹の」
「はじめまして、私、レイナです。今日は期待しちゃいますからね〜♪」

 ニシダに向かって笑顔とウインクをみせるレイナ。その笑顔と素顔を見たニシダは少し目を丸くさせた。

「いやぁ、こちらこそ! 話は訊いてましたよ、本当によく似てらっしゃる! それにどちらも美人で見とれてしまいましたよ」

 頭を掻きながら再び笑った。どうやら、アスナと初対面時にも同じような感じだったからか、レイナにはさほど驚いてはいない様だ。どちらかと言うと、とてもよく似た姉妹だったから、驚いたのだろう。
 双子だと言われても全然おかしくない程なのだから。

 レイナは、ニシダにそう言われて、照れながらお礼を言っていた。

「……愉快な人、か。アスナの言っていた通りだ。朗らかだとも言えるな」

 リュウキは、ニシダの方を見てそう言っていた。そして目が合ったところで。

「あ、えっと……彼が夫のリュウキ君ですっ」
「ほほぉ……、いやぁ、羨ましい限りですな? リュウキさん!」
「あ、はい……オレの大切な人、ですよ」

 レイナが自分の事を紹介してくれた為、リュウキは軽く頭を下げながらそう答え笑顔を作った。レイナもはっきりと言ってくれて、嬉しく、そして恥ずかしくてくすぐったい様子だ。

「お似合いですね。見てよく判ります」

 ニシダは、目を細め、笑いながら2人を見て笑った。アスナも隣で頷く。

「本当に、ですね。仲睦まじくって」
「わ、は、は! それはアスナさん達も同じですよ?」

 微笑ましく笑っていたニシダだったが、アスナの方を向いて大きく笑った。似た者同士が、この世界で巡りあった。出会うべくして巡りあった。
 ニシダは、そう思えていたのだった。



 そしてその後。

「え〜、それではいよいよ本日のメイン・エベントを結構します!」

 ニシダは高らかに、そして大声で宣言した。右手に持っているのは長大な竿。リュウキの極長剣といい勝負しそうだ。

 ニシダの宣言で場の盛り上がりは更に増す。

「……へぇ、やっぱりスキル値が高いな。竿を使いこなすのは、900、いや……950は入りそうだ」

 リュウキは、彼の佇まい、そしてその竿を見てそうつぶやいていた。視てではなく見てである。この層
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