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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第112話 ユイの心
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ログラムが相互にエラー訂正を行い、更に 無数の下位プログラムによって、世界の全てを調整する。……モンスターやNPCのAI、アイテムや通貨のバランス、何もかもがカーディナル指揮下のプログラム郡に操作されています。……しかし、ひとつだけ、人間の手に委ねなければならないものがありました。それが、プレイヤーの精神性に由来するトラブル、それだけは、同じ人間でないと解決ができない……その為に数十人規模のスタッフが用意される、筈でした」
幾ら人間の身体を理解しても、身体の構造を理解しても、判らない物はある。
それは『心』。
どんな高名な医者が身体を執刀しても、開いても、心の中は見えない。心の傷は、簡単に手術で治らない。心の傷には、同じ心を持って対処をしなければならないのだ。
全てが論理的で、ロジックに基づいて御しているシステムでは、難しく、難解な問題だから。
「……なら ユイはGM、スタッフ側の人間だった、と言う事なのか? だから、リュウキは……」
――言い出せなかったのか?
そうキリトは思えた。
この世界のゲームマスター、GMがユイであれば、少なからず動揺は隠せられないだろう。だからこそ、言い出せなかったのか、とキリトは察した様だ。……だが、ユイはゆっくりと横に首を振った。
「……カーディナルの開発者達は、プレイヤーのケアすらもシステムに委ねようと、あるプログラムを試作したのです。ナーヴギアの特性を利用して、プレイヤーの感情を詳細にモニタリングし、問題を抱えたプレイヤーの元へと訪れ、話を聞く……《メンタルヘルス・カウンセリングプログラム》、MHCP試作一号。コードネーム《Yui》、それが私です」
そのユイの告白。
あまりの驚愕な事実を聞き、息を飲んだ。その中で、ユイはゆっくりと視線をリュウキへと向けた。
「……リュウキさんは、どこで私の事が判ったのですか?」
ユイは、真剣な表情のまま……、リュウキの方を向いた。これまでのあどけない、無邪気が似合う少女の物では無かった。
「……違和感は、始めにユイを視てからあった。複雑なデータ量でNPCや他のオブジェクトとは文字通り桁が違う程のものだ。……だけど、当初に感じたのは、人間に似せていると言う印象だった。……確信が出来たのは、あの時のノイズだ……。……ユイの事が視えたのは」
リュウキのその言葉を聞いて、ユイは頷いた。
「……はい、そのとおりです。あの時は……っ」
ユイが、思いだそうとした時、表情が強ばった。そして、首を軽く左右に振ると。
「……その事は後で説明をします」
そう一言いった。
そして、再び深く深呼吸をして、続ける。
「……私には、プレイヤーに違和感を与えないように、感情模倣機能が与
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