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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第112話 ユイの心
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が異常な力を秘めている事自体見破ることが出来た。そして、その異常な力が直ぐ様迫ってくる事も。
「絶対に、皆で帰るんだ……! 絶対に……」
「……ああ」
「こんなヤツになんか……負けない」
「……負けないっ!」
其々が、互を庇い合うように、武器を盾に完全防御姿勢を取った。
迫り来るうは、運命の鎌。自分達の運命を決する断罪の釜。
それが迫った刹那。判決は下る。
迫ってきたのは赤い閃光、そして過去に一度も味わった事の無い衝撃。これまでのリュウキと打ち合った数合がまるで遊びだったと思える程の一撃だった。
決して4人は壁ではないが、完全防御姿勢をとったそれは、一撃であれば、何ら壁と遜色はない。
耐える事だってできる筈だった。
だが、4人の想いすらも無慈悲に斬り裂く運命の鎌は、攻撃の勢いのままに、4人の身体を吹き飛ばした。ある者は、フロアにある支柱に、ある者は天井に穴を開ける勢いで衝突し、地面に叩きつけられる。それはまるで、ダンプカーと生身の正面衝突の様だった。。
結束した4人を、一瞬でバラバラに吹き飛ばしたのだ。
レイナは、朦朧とした意識のまま、リュウキのHPを、そしてアスナ、キリト、自分と全て確認した。
リュウキのそれは、レッドゾーンに突入している。
あの悪魔と戦った時よりも遥かに低く、あと数ドットでその魂が四散してしまう程のダメージを負ってしまっているのだ。
キリトも、アスナも、そして自分自身も、HPは無情なイエローを表示している。
それは、次の攻撃には絶対に耐えられないと言う事実を叩きつけられたも同義だった。
――……リュウキ、くんっ……!
手を伸ばそうと、そして、声を振り絞ろうとするが、全く身動きがとれず、声も出ない。リュウキ自身も俯せに倒れ伏している。
彼もまた、身体を起こそうと、藻掻いていた。
アスナも、現状を理解していた。
……したくは無かった事、起きて欲しくなかった事だが、理解せざるを得なかったのだ。自分たち全員のHPは、半分を切っている。中でもリュウキは一番 危険数値だった。
その上て、全員が一時行動不能にも陥ってしまっているのだ。
絶望しか浮かばないこの場所での時だった。
信じられない光景を目にしたのは。
自分の横を、とことこ、と小さな足音がしている事に気がついたのだ。
それは小さな足音。はっ、と視線を前に向けると、あの死神の元へと進んでいるあどけない少女の姿があったのだ。
それは、先ほど安全地帯へと避難させた筈の少女、ユイだった。まっすぐに巨大な死神を見据え、正面に立っていたのだ。
「なっ……! 何をっ! ば、ばかっ!! 早く逃げろっ!!」
必
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