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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第112話 ユイの心
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そして、再び鎌による一撃により吹き飛ばされた所で。
「リュウキくんっ!!!」
レイナが駆け寄ってきたのだ。
「なっ!」
まさに閃光だった。
閃光の速度で、距離を一気に詰め、入ってきたのはレイナだ。この死線を何の躊躇いもなく彼女は飛び込んできた。
「何で、何で来たんだっ!」
リュウキは、目を見開きながら、そう言っていた。この場にいればどうなるのか、もう火を見るより明らかになっているのだから。最愛の人が、こんな地獄に来る事はリュウキは望んでいなかったから。
だが、レイナは。
「残していくなんて嫌っ!! 絶対、絶対いやっ!! リュウキくんが死んじゃったら、私、絶対、生きてなんていけないんだからっ!!」
レイナは、死神に向き合いながら、自身の心の内を晒した。
この状況であれば、1人なら時間稼ぎはできても生還することは出来ない。それが、はっきりと判ったから。きっと、リュウキも判っていると想った。
「……嫌だよっ!! わ、私をおいていくなんて、絶対っっ!!」
リュウキの前で、彼を守る様に細剣を構えるレイナ。
そこに、3本の光が飛び込んできた。
1つは、アスナのソードスキル《リニアー》。もう1つは、キリトのソードスキル・《ヴォーパル・ストライク》。
其々の一撃が、死神の背後より突き刺さるが、まるでものともしない。2人の渾身の一撃はHPのバーが数ドット減少しただけだった。
「確かにこれは異常だな……、もう少し減ってくれても良かったが」
「そうだよね。結構自信のあるソードスキルだったんだけど」
苦言を呈しながら、アスナとキリトは強大な化物の前でも平然としていた。
「バカ野郎が……」
リュウキは、そんなキリトに向かってそう言う。
だが、心からの言葉ではなかった。
――……確かに、自分は懇願した。
皆には、逃げて欲しかったのも、紛うこと無き本心だった。……だけど、来てくれた事、それが嬉しかったと想っている自分がいた。死神を前にしている3人を見て、涙が出てきたから。
「……1人で格好つけるなって事だ、リュウキ。付き合わせろよ」
「それに、4人だったら、何でも出来るって言ったの、リュウキくんじゃない。パーティを組んでいるんだから、個人プレイに走らないで貰いたいわね」
ニヤリと笑った2人。
……絶望的な状況には変わり無い筈なのだが。本当に心地良い。この4人といると、何も恐れる事は無い。どんな敵にでも、立ち向かっていける。
だけど、まるで その信念を嘲笑うかの様に、死神は微笑み、そして鎌を高らかに上げた。
「……あの鎌は」
「ああ、判ってる。リュウキじゃないが、見ただけで判るさ」
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