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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第112話 ユイの心
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てを理解し、気持ちを理解し、そして自らの気持ちにも素直に言えるんだから。
「以前にも言った筈だろう。……皆いる。側にいる。……ユイはもう1人じゃないんだ」
リュウキがユイの震えている小さな頭の上に手を乗せた。そして、アスナがその小さな身体をぎゅっと抱きしめた。レイナもユイの傍に、寄りかかるように、……温もりが伝わるように密着させた。
「そう、そうだよ、ユイちゃん。……ずっと一緒だから」
「ああ……ユイはオレ達の子供。……オレ達は家族なんだ」
「ユイちゃん……っ、ユイちゃんはとっても大切な家族。わたしの妹、なんだから」
だが、ユイは……肯けなかった。
「もう……、遅いんです」
そう、俯きながら答えるユイ。全ては終わってしまったのだから。
「なんで……? なんでだよ? 遅いって……?」
「……やはり、か」
リュウキは、再びあの黒い石机を睨みつけた。
「……ユイ、石机はシステムに、カーディナルにアクセスできるコンソール。……そして、あの死神は、それを守っていた。謂わばカーディナルの護衛兵。だから、プレイヤーに合わせて自由に戦闘力を変えることが出来た。どれだけ力を、レベルを上げても対応出来るように。……違うか?」
「っ……そのとおりです」
ユイは、リュウキの言葉に頷いた。
システム内で、本体であるカーディナルにアクセス出来なければ、不備は付きまとうだろう。実際に中で体験をして、モニターをして調整する。仮想空間であれば、外部からのモニターだけでは判らないものも多いし、自らが体感してみなければ判らない筈だから。
「……ここで、このコンソールから、システムにアクセスして、ユイは自身の復元出来た。だから、思い出すことが出来た」
「……やっぱり、リュウキさんは、……おにぃちゃんは凄いです。その優しい眼は何でもお見通し、なんですね……」
ユイは、ふにゃりと笑みを見せた。
だが、キリトはまだ表情をこわばらせている。
「話の先が見えない。なんで、もう遅いんだ? ここからアクセスして、ユイが治って、それがなんで遅いことになるんだ?」
そう、ユイははっきりと言った。
一緒にいよう、家族だ。といったけれど、悲しそうに首を振ったのだ。だから、この先には何かが、嫌な予感がしたのだ。
「……あのBOSS、いや、システムは普通には倒せない。ゲームそのものを守っている存在なんだから、そう言う設定になっていると推察できる。あの異常な力を加味してもそうだ。……それを消し去る力は、明らかに管理者権限の力だ。ユイは、カーディナルにとっては1プログラム。……1つのプログラムがそんな、意に反する行動を取れば……」
ここまで口にした所で、リュウキはぎりっと歯を食いしばった。その言
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