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零から始める恋の方法
持上雪菜の記憶の欠片
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:Re:とどいてるー?
 ・流石機会だよねー。あ、雪ちゃん発見!


 と、携帯電話の画面を見ていたら急に後ろから飛びつかれた。


 「きゃっ!?あ、あぶないです!びっくりしましたよー・・・」


 「歩きながらの携帯のほうが危ないよー。ちゃんとルールとマナーを守って楽しくやらないとダメだからねー!」


 確かにそれもそうだ。
 というか、そうするのが正解だ。
 つい調子に乗っていたようだ。


 「すみません・・・。ついメールに夢中になっていて・・・」


 「まあ、誰でも最初はそうだと思うけど・・・気を付けないとダメだからねー!」


 「はい・・・本当にすみません・・・」


 身長的には私のほうが15cmほど上なのだが、なんだか私より利英さんのほうが大きく感じてきた。
 うぅ・・・こういうのが積み重なって手放せなくなっちゃうんだよね・・・。
 気を付けないと。


 「わかればよし!じゃあ、学校にいこっか!」


 登校中、利英さんは想夢ちゃんについて話してくれた。
 当然小学校に通っているらしく、体育が特に得意なんだとか。
 というか、小学生ってみんな体育好きですよね。


 「わたしは図工の時間が好きだったなー・・・。なんで溶接しないの?とかおもったんだよねー」


 「よ・・・溶接ですか・・・」


 その発想はなかった。
 小学生で溶接という単語が出てくるあたり結構変わってるんだと思う。


 「たとえば小学校4年生ぐらいのときに段ボール紙みたいなのを組み合わせて鉛筆立てを作るんだけど、それってすごく脆いでしょ?」


 「そうですね。継続して使うと考えるとなると木で作ったりするのがいいですよね」


 「うん、でも木だとそこに鉛筆の芯があたったりするとそこのほうが黒くなったりして見栄えが悪くなっちゃうんだよね。だからやっぱりああいうのは金属でつくるのが一番なんだよ」


 「は・・・はあ・・・」


 確かに木だとそこのほうが黒くなっていたりしてしまって、なんか気持ち的に萎えるものがある。
 せっかくの手作りが台無しだ。
 その点、金属だとその心配がなくなるのでとても安心、というわけか。
 確かにそうだけどなんか違くない?


 「小学校の先生にそれを言ったら『なら、作ってみろ』と言われたんだよね。で、なんかどうせ作れないだろ、みたいな感じだったから本当に作ってきたよ」


 それでつくってこれるひとはかなり希少だと思うんだけど・・・。
 まあ、利英さんらしいというかなんというか・・・。


 「それでどうなったんですか?」


 「実力が認められたよ。で、最後のほうは生徒の机を作っ
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