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パンデミック
第七十一話「守ル/喰ウ ための力」
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、僅かに陥没していた。





その原因は明白だった。




受け止めていた巨大な瓦礫を、自身の頭上まで持ち上げていたのだから。














「アンタ………アタシらを超える…とんでもない"化け物"ね………」


引きつった声でヴァルゴが呟く。



後ずさりするヴァルゴに、容赦無く巨大な瓦礫をぶん投げた。





「(やばっ…………避けないと確実に死ぬ……ッ!!)」

両足にコープスを集中させ、後ずさりから一気に逃げの態勢に入る。
脚の筋力を最大まで強化し、現状で最高のスピードでブランクから離れる。

その間にも、背中から大質量が迫ってくる。



















ドガンッ!!!!!




大量の爆薬が一度に爆発したかのような音が、ヴァルゴのすぐ後ろで鳴り響き、木霊する。

その1、2秒後に、砂利と土埃の雨が降り注いだ。

なんとか直撃は回避できたようだが、ヴァルゴは喜ぶどころか、背筋を震わせた。





舞い散る土煙の向こうから、赤い眼光が真っ直ぐこちらを見ているのが分かったから。
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