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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第111話 死神の微笑みは別れの味
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ただけにとどまったのだ。
その直ぐ後だった。
「あ、あそこが安全地帯だよっ!」
キリトがモンスターをすっ飛ばした先に見える僅かに光りが漏れているエリアを指さした。
キリトも索敵スキルでその場所を確認している。……この時、ユリエールは悟った。リュウキがなんでこのタイミングで言ったのかを。
「あ……!」
「期待してるよ。以前の軍に、理想を実現する軍に戻ることをな」
「っ! はいっ!!」
マップ情報を正確に頭に入れていたリュウキ。もう、直に目的地へと到達する事を悟っていた様なのだ。
「奥にプレイヤーが居る。グリーンプレイヤーだ!」
そして、キリトのその言葉で、もう限界を迎えた。ユリエールは、目に涙を煽らせながら叫ぶ。
「シンカー!!」
……ここまできて、我慢出来るはずもない。一気に走る。あの光の先に間違いなく居る人に向かって。
「おっと……、まだ油断は出来ないな。」
「うんっ! 私達も行くよ」
レイナとリュウキも走り出す。ユイを連れていたアスナも慌ててその後を追った。
湾曲している通路の先には、先ほど見えた光が照らしている。数秒走ると、部屋は暗闇になれためには眩すぎる程に光に満ち、その入口に1人の男が立っていた。その逆光のせいで顔を確認することは出来ないが、こちらに向かって激しく両腕を振り回している。
「ユリエーーーーールッ!!!」
誰が走ってきているのか、それを確認した途端、男が大声で名を呼んだ。ユリエールも左手を振り、速度を速めた。
「シンカーーーっっっ!!!」
涙混じりのその声。だが、この時リュウキはこの部屋に違和感を感じた。
「……なんだ?」
肌にピリッと電流のようなものが走り抜けたのだ。そして、なんとも形容しづらい悪寒が体中を走り抜けたその時だ。
「来ちゃダメだ―――っっ!! その通路は、そこはっっ!!」
それを聞いて、先頭を入っていたレイナは、ぎょっとして走る速度を緩めた。だが、ユリエールはもう聞こえていない様だ。部屋に向かって一直線に駆け寄っていく。
――……その彼女の直ぐ傍で巨大な影が生まれた。
まるで、部屋にあった暗闇を、……漆黒が突然具現化されたかの様に。その瞬間、黄色いカーソルが一つ出現した。それが何を意味するのか、判らないものはいない。
「だ、だめーーっ!! 戻ってユリエールさんっっ!!」
「危ないっっ!!」
アスナもその影を目で捉えて叫ぶ。だが、ユリエールは止まれなかった。周りが一切見えていなく、もうシンカーの事しか見えていない。だからこそ、今が一番危険だ。出会い頭に、あの巨大な敵とユリエールが衝突するだろうと言う事が判ったから。
「クリティカル・ブレー
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